大阪府の北部、高槻市にある富田青少年交流センターでは、地域の子どもたちが自分の町を
知り、見直す取り組みとしてこれまで様々な企画をされてきました。そういう流れの中で、私たち
おもちゃ作家グループエトセトラに「地域の歴史や事物をモチーフにしたおもちゃ作りと、フィールド
ワークを組み合わせたワークショップができませんか?」という依頼がありました。
 私たちも、これまでにいろいろな連続講座をやってきましたが、こうした地域発見、地域学習のよう
な事柄と結びついたおもちゃ連続講座というのは初めての取り組みでした。
 午前中に町の関連箇所をめぐり、午後からその印象を大事にしながらおもちゃとして表現していく
というプロセスです。部屋で作るだけの工作教室から、地域の空気を感じながらの立体的な教室
という試みは、作る人たちとの共感や、作ったものへの愛着を更に強いものにしてくれたように思い
ます。

「折れ本作り」 担当:西井儀彦
         (木あそび主宰)   


「ふごと赤ちゃん」 担当:大江委久子
    (布おもちゃTA−TAN主宰)  
    

「手漕ぎサークル」 担当:青木宏子
   (工房サニープレイシス主宰)

2007.9月〜11月

手作りの「折れ本」に地域で写した
お気に入りの写真や自分の家族の
写真などを貼って、自分だけの「富田」
ブックを作ります。

昔、富田では農作業の合間、赤ちゃん
が入ってすごす「ふご」という藁細工
で作られたものがありました。
布おもちゃの赤ちゃんが入ります。

円盤の両端についた棒でゆっくりと
回し、乗せた小さな円盤を回転させます。
落ちないように操作するのが面白い。
円盤には街の風景を書き込み、街を
散歩している気分に。

「覗きからくり」 担当:若林孝典
  (工房 童 主宰)

「酒樽パズルぼかん」 担当:松島洋一
   (エムトイズアトリエ主宰)

午前中に街の風景をデジカメに収め、
センターでプリントアウト。同じ写真を
少しずつ切って並べます。覗くとびっくり!
一点透視の立体風景が完成。

午前中に酒蔵を見学。そこで見た酒樽
を模したおもちゃを作ります。タガを持って
たたくとバラバラに。元通りに組み立てる
パズルです。