Mtoys日記       
<< | 次のページ>>前のページ | 
2020年4月7日(火)
春なのに

 月のある日、京都市北区の幼稚園へ。ここに
設置した壁面おもちゃのメンテナンスのためだ。
すでにこのおもちゃを施工してから15年たつ。年
に一度はメンテナンス作業をしてきたが、ここ何年
か忙しくて行けてなかった。ひさしぶりにみると、や
はりかなり痛んでいる。壊れた部品やパーツを補充
し、剥げた塗装も手直しする。ただ、基本的な構造
部分は壊れずに保たれており、『よくもってくれてる
なあ』と感慨深かった。


 園長先生がおられたので「もう15年もたつんです
ね」と共感しあう。「子どもたちが大好きでよく遊ぶ
のでどうしても痛んでくるんです」とおっしゃっていた。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けてあまり外
には出ていないので、車でこうしておもちゃの修理
にでかけるだけでも少し気分転換にはなる。ただ、
定番のおもちゃの発注はとだえていないので工房
での作業は相変わらず忙しい。とはいっても納めてい
るおもちゃ関係の施設(美術館、テーマパークなど)
はコロナ関連で閉館中のところも多く、当然発注もと
だえている。私のような零細な規模の仕事にもわずか
ではあるがやはり自粛の影響は出ているのだ。4月中
旬に予定していた3夫婦での旅行もキャンセルした。
 でも、そんなことより一日でもはやく収束のきざし
が表れてほしい。
 そういえば花見なんかも行けてないなあ・・。いや、
一度散歩で桃山城に行ってけっこうきれいだったので
あれが花見かな。


 
 

2020年2月2日(日)
変に暖かい1月に

 冬である。そんな中、いつもの3夫婦で旅行。
今回は和歌山県のかつらぎ温泉へ。高野山のふもと
にあるところで、海側ではなくて奈良寄りの県北部に
なる。行きは、奈良に寄って興福寺の国宝館で有名な
「阿修羅像」の特別公開を見る。その造形のみずみず
しさに驚いた。
 温泉宿は「八風の湯」というところ。日帰り温泉
もやっているので昼間から夕方にかけては日帰り客も
たくさんいる。岩盤浴もあって入ってみたが、硬い石
の上で寝ていてもなんとなく窮屈で私には特に気持ち
良くはなかった・・。私のように良さのわからない人
には温泉宿ももったいないのかも・・・。食事はおい
しかったんだけどね。

八風の湯の入り口付近

 次の日、高野山に行ってみる。さすがに山の上だけ
に寒い。だが雪はなかった。高野山は言うまでもなく
空海が開いた真言宗の総本山。有名な観光地でもある。
山上は銀行も郵便局もあるひとつの町になっている。
 奥の院まで歩いてみた。献納された献灯を収納して
いる建物があって、覗いてみるとひとつひとつに全部
明かりがついている。びっしりとおなじ献灯が並ぶの
を見ているとまるでハリーポッターの「分霊箱」の部
屋を見ているような気がした。人の祈りとか念のこも
った空間というのは独特の雰囲気があるなあと思った。
(撮影は禁止だった・・)

 
高野山の奥の院へ向かう道。有名な武将の墓がたくさんある

帰りに道の駅に寄って、和歌山名物の柑橘類をいろい
ろ買う。どれも味が濃くておいしかった。

 先日、研ぎに出していた手押しかんな盤と自動かんな
盤の刃が帰ってきた。さっそく装着してみる。削り肌は
新品の刃よりもきれいですべすべだ。以前にもこの研ぎ
屋さんに出して、丁寧な仕事ぶりが気に入って、またお
世話になった。
製造数が最近増えているのでどうしても刃物の摩耗も早
いのだ・・。もっと早くたくさんのものができるように
なればいいのになあ・・・。でも一人でどんなにあがい
ても限界があるのだ。かと言って、休みもなしにがんが
んやりすぎると必ず怪我をしてしまうのでそれも怖いし
なあ。(小さな怪我はしょっちゅうだけど)


 

2020年1月12日(日)
新年ですね

  けましておめでとうございます。
昨年は、仕事はそれなりに忙しかったが、
プライベートで忙しかったり心配事があったり
(心配事が無い年なんか無いんだけど)なんと
なく落ち着きのない年だったように思う。
 正月は、暮から長男と孫(上の子だけ)が帰って
来て1月3日まで居てくれた。(長男の嫁さんは
インフルエンザで下の子は発熱というダブルパンチ
で、来れなくなってしまい、むこうのご両親
に来てもらって正月をすごすことになった・・)
 
 定番にしているおもちゃがコンスタントに売れて
はいるので、相変わらず納期に追われる生活は
今年も続く。新作も出せればいいなと思ってはいる
が・・。
 今、新しい車(フォルクスワーゲンゴルフ)の運転
が楽しくてはまっている。これまで乗ってきた日本車
との「乗り味」の違いが顕著に感じられる。ハンドリ
ングに曖昧なところがなく、的確に「曲がれる」。
高速道路での安定性も全然違うように思え、音も静か
だ。ついつい理由を見つけては乗るのだが、年があけて
受注が増えてきてなかなか工房を離れられない日が多く
なってきている・・。

 

2019年12月9日(月)
師走になった

 リスマス前の忙しさが続いているが、日曜日
くらいは休みにしないとしんどい。12月1日には、
長男一家が暮らす愛知県へ。この日は長男のところから
すぐ近くににある刈谷市の木のおもちゃ専門店「カルテ
ット」さんへ皆ででかけた。カルテットさんはもう15年
くらい前から私のおもちゃを取り扱ってくださっている。
そのころに一度訪れたのみで、普段は電話やFAXでの
やり取りしかしていない。
今回、ようやく2回目の訪問。お店で挨拶すると、「え
っ京都からわざわざ来てくださったんですか?」と
スタッフの方が言うので、「実は長男一家が近くに
住んでいて、時々お店に買い物の来ているらしいん
です。今日は孫に買ってやりたいものがあって寄せ
てもらいました。」と話すとおられたスタッフの皆さん
が皆出てきてくださりご挨拶。ここカルテットは、ヨー
ロッパのおもちゃが中心。ネフ社のものなど、クオリ
ティの高いものがそろっていて、スタッフもおもちゃや
絵本のことなどをよく勉強されていて的確なアドバイス
が得られるお店だ。その中に日本の作家おもちゃとし
て置いていただいているのはうれしいことだなと
思っている。

 孫には、上の男の子(2歳半)に木のメモリーカード
下の女の子(11か月)にはジルケ人形を購入。

 今週の土曜日の夜は、いつもの3家族で忘年会。
京都・高台寺付近にある和食のお店「日月房 旦(にち
げつぼう たん)さんへ。ここは友人の娘さん夫婦が
やっているお店でミシュランの「ビブミシュラン」にも選ば
れたことのある名店だ。京阪祇園四条駅から四条通り
を歩き、花見小路で曲がって、京都らしい界隈を抜け
「悪縁切り」で有名な安井金毘羅宮の境内を抜けて
東大路に出る。対面の鳥居をくぐって一筋目を右に
入ったところにある。

 手の込んだ和食のコースをいただきながらよもやま話。
もちろん遊びに行く話題もあるんだけど、子育ても終わり、
退職して全くの自由かといえば、孫をしょっちゅう預からな
いといけない者、親の介護をかかえる者、古巣から声がかか
って非常勤で務める者などなど。人生、順番にいろんな役割
が出てくるものだ。


2019年11月26日(火)
バウハウス展にて

 日、兵庫県の西宮市にある「西宮大谷記念美術館」で
やっている「バウハウス展」を見に行った。

この展覧会のチケットが面白い。バウハウスの授業で使われた紙の立体構成づくりができる。


 戦前のドイツ、ワイマール時代(ナチス登場の前段階)
にできた先進的なデザインスクール及びデザイン運動とし
てのバウハウス。工業化時代のニーズに先駆けたデザイン
のメソッッドを提案した意味は大きい。
現代の製品や建築に全く遜色のないデザインの当時の作品
を見ていると90〜100年ほど前の仕事だとは思えない。
 ただしこういったモダニズムは、現代ではすでに曲がり角
を超えてしまい、大量生産大量消費からもっともっと多様
なニーズに応えるデザインへと変化している。もはや何が
「いいデザイン」なのか決める物差しが、「環境」「持続性」
「伝統」「マイノリティー」「物語性」などなど多様すぎて、
見えにくくなっている。
 ただ、そうは言うものの、バウハウス製品(作品)が、
無機質な合理主義のカタマリに過ぎないのかといえば決して
そうではない。そこに見出そうとした美のなかにドイツらし
さのセンスみたいなものが感じられるのだ。
 ロジックな作業でたどりついたようなバウハウス作品の食器
や家具建物だが、ラテン系のフランス人、スペイン人たちなら
ロジックなんかすっ飛ばしていきなり心地よいデザインのモノを
描き出しているのではないかな・・と思った。どうもドイツ人は
一回原理や法則の路を通してから表現するようなクセがあるのか
なあ・・。
 民族性ってどうしてもでるんだなあと思った。

 美術館を出て、国道2号線方面に歩いていく。すると、フランス
パンがおいしい「ビゴの店」があった。先ごろ亡くなられたフィリ
ップ・ビゴー氏が作られたお店で全国にお店はあるようだ。バタール
とかブールとか、ここのハード系のパンは本格的でおいしい。いろ
いろ購入。おやつ用に買ったカスタードクリーム入りのクロワッサン
がめちゃめちゃうまかった。
 そこから阪神の「香櫨園」駅まで歩く。途中の夙川の河川公園は
紅葉がきれいだった。



 

2019年10月7日(月)
秋らしくなってきた

 月は一回もこの日記を更新しなかった。
仕事もしていたし、会合や旅行などいろ
いろあったけど『まあ後でまとめて書けばい
いか』などと思っているうちに時間がたってし
まう。
 10月5日、丹波で開かれるクラフトフェア
アート&クラフトフェアー丹波を見るために
でかけた。出展しなくなって10年くらいたつ
が、見にはほぼ毎年行っている。今年は久
しぶりに工房童の若林さんが出展されていた。
(倉敷のクラフトフェアでは毎年お会いしている
んだけど)ほかにも丹波在住の木工関係の方々
知り合いの作家などと会い立ち話。ほとんど旧交
を温めに行っているようなものだ。
ちょうど、最近車を買い替えたので(今度はフォル
クスワーゲンのゴルフヴァリアントというワゴン
タイプの車)遠乗りしたかったというのもある。
秋の丹波路はいつも気持ちがいい。


 その次の日、いつもの3夫婦で旅行。今回は近場
滋賀県の近江八幡へ。琵琶湖に浮かぶ沖島という島
に渡ってみた。日本で唯一淡水湖にあって人が暮らし
ている島として有名だ。島は車が無く、自転車だけが
交通手段。のんびりとした風景は瀬戸内海の島に来た
ような錯覚に陥る。なにもないのだが、小学校や神社
など狭い道を歩いてブラブラするだけでなんか癒される
魅力ある島だった。


国民休暇村近江八幡に1泊し、だらだらと飲んだり
しゃべったり。
 翌日は、近江八幡の「水郷めぐり」船に乗ってみた。
大人6人なので1艘貸し切りにしてヨシの生えている
水郷をのんびりとめぐっていく。いい風が吹いてとても
気持ちがよかった。


友人たちとの旅行もけっこうひんぱんになってきて
いる。時間の余裕ができてまだまだ元気なうちに
楽しみたいという願望の現れかなあ・・。60代の人
たちにけっこう共通した感覚なんだろうな。ただ、
仕事もまだリタイヤさせてもらえそうになく、注文
はありがたいことに続いているのでがんばりたいとは
思っている。

2019年8月30日(金)
夏の日々

 が終わりつつある。いつもなら日記で夏の
ワークショップを逐一報告していたのだが、今年
は書くのが面倒くさいな・・と思っているうちに日
にちがたってしまった。
 7月末にNHK文化センター西宮ガーデンズ教室。
今年は「ピタゴラコース」と名付けてビー玉をころ
がしていろいろと仕掛けのあるコースを作ってもら
った。人気があって参加人数が多かったので妻にも
手伝ってもらった。
 8月8日にはこれもいつもやっている大阪・高槻
市の富田青少年交流センターでおもちゃ教室。ここ
も毎年抽選になるくらいたくさんの子どもたちが参
加してくれる。


 お盆に入る前の8月11日、12日は、大阪の千
里阪急でおもちゃ教室。この百貨店におもちゃ屋さ
んを出店しているスマイルキッズさんの主催だ。ち
ょうど、名古屋から長男一家が帰ってくるのが11
日だったので、教室を終えたらそそくさと帰る。孫
たちは15日まで滞在してくれたので、たっぷりと
相手することができた。
 今年は、町内会の会長を引き受けているので(順
番に回ってくることになっている。)じつはいろい
ろと忙しい。夏は京都では「地蔵盆」という行事が
あり、私の町内でも行われる。町内会の役員総出で
準備、当日のお世話などかなり大変なのだ。8月18
日に地蔵盆本番があり、無事終えることができた。