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2006年1月16日(月)
新しいホームセンター

 先日、作家仲間と新年会をした翌日、仲間同士で新しくできたホームセンターに行った。京都の南部で
大阪府との境くらいの住宅地にあるのだが、今までになく巨大な店舗だった。2Fは、東急ハンズのようにクラフト素材や道具、文具などが豊富に揃った売り場になっていて、おそらくこのへんの住宅地の人々の趣味のニーズに応えるという感じなのだろう。トールペイントとか陶芸とか・・・。
 木彫などの素材や道具もあったが、木が高い!我々が手に入れるルートと違うのか趣味用のものはバカ高い値段になってしまっている。
 1FはDIYのフロアだが、かなり規模が大きい。電動工具などはメーカーごとにコーナーがあるし、材木も多種多様だ。けっこう安い。三相(200V)用のモーター各種とかそれ用のプーリーやベルトまであって、町工場でも開けそうな勢いだ。作家仲間は「好き者」ばかりなのでついつい時間を忘れて見て回った。
 ただ、悲しいかな日本のホームセンターにしてはすごい品揃えなのに、品目が「建築」に偏っている。これはどこのホームセンターにもいえることで、一番売れ筋なのがそういう関係なのだから仕方がないが・・。我々のような小規模な木工工房にふさわしいものがあまりにも少ない。木のおもちゃの製作に必要な小型で精度のでる電動工具なんかが全然といっていいほど揃わない。大工さん向きの機械ばかりなのだ。それ故、仲間うちでは、輸入電動工具を手に入れる人が多い。
 売っている木材も、建材中心なので、針葉樹やベニヤ系ばかりだ。我々がよく使う広葉樹は無い。(まあ、ホームセンターで買おうとは思わないけど。)
 以前にも書いたが、ドイツのホームセンターでは、やはり手作りを楽しむ人口が多いためか小型の昇降盤とか、自動カンナ盤とかボール盤なんかがいろいろあって、本当に買って帰りたかった。先端工具にしてもルータービット
のセットとか、いろいろと安くてたくさんあった。
 やはり、住宅事情の差が大きいのかな・・・。家庭に作業場を持つというのが難しいよね・・。よほどの「好き者」だけだもんなあ・・。


 

2006年1月10日(火)
高校サッカー決勝

 本年もよろしくお願いいたします。

高校サッカーの決勝が面白かった。滋賀県立の野洲高校が、華麗でのびのびしたサッカー
で勝ってみせたのが新鮮だった。最近、高校野球でもサッカーでも、環境や人材に恵まれた
私立に対して、「根性」とはちょっと違う新しいコンセプトで上位に食い込む公立高校の活躍が
目だっていて面白い。
 プロやオリンピックで活躍する選手たちが、自由で個性的になってきているのとどこか時代的にリンクして
いるのだろうか?

 

2005年12月31日(土)
去年の大晦日

 明日は大晦日。
昨年の大晦日の出来事を思い出す。滋賀県の朽木村というところに毎年スキー
と温泉に行っていたのだが、昨年も12月30日〜31日にかけて家族で出かけた。
 31日の朝、函館山というスキー場に向けて旅館を出発。道はもちろん雪道。チェーンを
装着していたが若干『着き方が甘いかな』という不安もあった。だが、毎年慣れた道なので
雪の山道をどんどん車で進んでいったのだ。 かなり山の中の峠を越え、下り道を調子良く
走っていたのも束の間、急にタイヤのトラクション(接地摩擦)が無くなった感じがしたかな・・と
思ったとたん、車は斜めになって坂道をすべりだした。もうハンドルは全然効かない・・・。家族全員が乗って
いる重さも手伝ったのか完全に操縦不能に陥った。『あーーっどうしよう!!!』と背中に冷や汗が走るが
どうしようもない。10mほどすべって、山側の立ち木にガシャッとぶつかった。『やってしもた・・』と頭が真っ白
になったがとりあえず「皆大丈夫か!」と聞く。幸い誰も怪我はなかった。しばらく静寂の時が流れた。
車はどうなっただろうかと思い、外へ。左前がグシャッとつぶれ、前輪も少しゆがんでいるようだ。エンジンはかからない。チェーンは後方にはずれて転がっているのが見えた。チェーンがはずれたのだ・・・。

 もはや自力では車は脱出不能になった。とにかく二次事故を防ぐため三角の反射板を道路に立てる。
『まず、警察に連絡かな、それとも保険会社にしようかJAFにしようか』と頭がぐるぐる回る・・。しかし携帯は圏外
で、TELもできない。歩いてふもとまで降りなければならない・・・家族は車の中で震えながら待っていてもらうしか
ないか・・・どうしよう・・・と思っていたら、軽の四駆(スズキジムニー)が止まった。「大丈夫ですか?」と若い男性が
降りてきて近づいてきてくれた。そして、「この車の後ろを走ってたんですけど、あっと思ったらもうぶつかってて・・」ということだった。
ぶつかってからずいぶん経ったように思ったけど、この車が近づいてきてくれるまでの数分間のことだったのだろう。
 「実は私、この辺の道路パトロールをしている役所の人間でして」と言うではないか・・・。そして「私が警察に連絡します。」と繋がる自分の携帯で連絡をしてくださった。しかも、JAFにもレッカー手配を代わりに連絡してくれ、「地獄に仏」とは本当にこのことだった。まさか真後ろに道路の安全パトロール車がいたなんて・・・・。
 その方は業務でもあるのだろうけど、その後、警察が到着するまでの20分以上の間一緒についていてくれたのも心強かった。
 警察の実況見分が終わり、「自損事故」として処理された。レッカーが来たが、ひっかけてひっぱるタイプではなくて、トラックの荷台に車ごと引張り上げて載せるタイプだった。そこで、家族4人が乗ったままトラックの荷台に車が載せられて、なんかすごい高い視線で周りを見ながら修理屋まで移動したのだった。
 結局、車は、破損の度合いからいって修理するよりも全損にして廃車したほうが車両保険が出るし得策だということになり、そのままオシャカになった。家族4人ぐったり疲れて「でもだれも怪我せんでほんとに良かった」とどこかほっとしながらJRで帰路についたのだった。

 その後、助けてくださったパトロールの公務員の方には丁重なお礼状を送った。車は車両保険で同じ車種の同じ走行距離のものをみつけて乗り換えた。
 しかし雪道、凍結した道を走るのが怖くなってしまった。雪道をなめてはいけないという警告だったのだろうな・・と思うことにしている。

2005年12月22日(木)
雪の日

 仕事の打ち合わせで京都の北区にある幼稚園に行っていた。朝からの雪で車はやめて電車で行った
が、地下鉄の駅からそこは遠いので、結局、行きは北大路という駅からタクシー。
 打ち合わせ後、帰りは歩いて駅まで行くことにした。30分以上延々と歩く。途中で雪はどんどん激しくなり
まるで「雪中行軍」(わかるかな・・・映画「八甲田山」を見た人ならわかると思うけど)のような感じに・・。
風邪が治ったばかりだというのに・・・。
 ようやく北大路駅につくと、「ビブレ」というショッピングセンターがあるのでそこで昼食をとることにした。
でもなんか足元の感覚がおかしい。足の土踏まずのところだけが盛り上がっているような感触だ。久しぶりに
出して履いた靴だったので『妙な減り方でもしてるんだろう』と思っていた。食後、上の階にある本屋へ行こうと
歩きだして、靴の周りのゴムが一部欠けているのを発見。足の裏を返して見てみると、なんと、ゴムが
劣化してボロボロで、ソールが三分の一以上はがれていた・・。いやに水がしみこんで足がかじかむはずだ。
 急いで、一階にあるアウトドアブランドの「L.Lビーン」のショップに駆け込み、代わりの靴を買った。
 雪の日だからと思って、ワークブーツタイプの靴をわざわざ出して履いていったのに散々な目に
あってしまった。それにしても、L.L.ビーンのお姉さんは、靴売り場にボロボロこぼれているソールゴムを
見て『この人なんちゅう靴はいてるんや・・・』と笑いをこらえていたんだろうなあ・・・


2005年12月19日(月)
風邪

 風邪をひいてしまった。ずっとこのところ忙しかったので疲れたのかもしれない。高熱は出なかった
のでインフルエンザではなさそうだ。
 昨日、「ウルルン滞在記」でオーストリアのチロル地方の木のおもちゃ工房が出ていた。泉谷しげるが
孫のためにおもちゃを作りにホームステイするという設定だ。加工している様子が出ると急になにか
作りたくなるのが不思議だ。作業に明け暮れて「早く一段落したい」と常々思っているくせに・・。
 ただ、番組ではかんじんのおもちゃ作りがさしたる困難もなく出来上がってしまっていて少々物足りな
かった。

2005年12月9日(金)
無力感

 つらいニュースが多すぎる。特に子どもが犠牲者になる犯罪(誘拐・殺人・虐待・性犯罪いじめ・事故・・・・国外だと戦争や飢餓などももちろん入ってくるわけだが)が毎日、毎日新たに起こる。胸がつぶれそうになる。
 ただ、それがあまりに日常化し、世の中が「慣れてくる」のが恐ろしい。事件、事故が画面の中のバーチャル世界
のような感覚で受け止められているとしたら・・・。
 それを物語るのが日本の社会の危機管理の弱さだ。事件が起こって地元の人にインタビューすると、必ず「こんな事件はテレビの中だけだと思っていた」とか「自分の身近なところで起こるとは思わなかった」と言っている。
 だが、いまや、日本は都会も地方も「金太郎飴」みたいになりつつある。どこにでもコンビニがあり、巨大スーパー
があり、ファーストフード店があり、パチンコ屋がある。似たような風景にどんどんなってきている。
それと同時に社会の病理みたいなものも「金太郎飴」的に「どこでも起こりうる」ようになっているように思う。
 しかしながらいまだに、不審者情報を「そこまで必要ない」と流さなかった校長が問題になったように、現場の人間は危機管理に甘い。どこかバーチャルな気分で犯罪を見ているところがあるような気がする。アスベストの問題でもそうだが「危険」とか「毒」とかわかっていても腰が重いところが多すぎるし、なんかあっても必ずすぐ発表しないで隠す。現実を「見ない振り」をしたらほんとにそれが無いかのように思える幼さが日本人に共通しているのではないか・・・。
 もちろん、危機管理だけの問題では無い。少年犯罪や異常な犯罪を生み出す社会のゆがみそのものを
見つめていくのはもっと大切だろう。まともに働いて払う年金料や税金がまともには使われなく、特殊法人や
天下り役人は使い放題。まともじゃだめだといい大人が地震でつぶれるような偽装構造のマンンションを売り
まくっている事案がぼろぼろ出てくる世の中だ・・・。すこし「ノーマル」とされる価値観からはずれた者が、世の中
に背を向けて、自分も他人も大切にできなくなったり、自己中心的になっていくのを、こんな大人どもが
促進しているように思える。
 そんな中で木のおもちゃなんか作っていて、いったい何か意味があるのだろうか?言葉の上では「子どもたち
が本来の遊びを取り戻すなかで、生きる力や心を育てる手助けになるに違いない」というようなことは言えるし
本当にそう思ってはいる。ただ、巨大なこの崩壊の過程を見るにつけ、無力感にさいなまれる。いや、それではいけないんだろうけど・・・。そんなふうにあがいている人がいたほうがいいかと思って続けている。


Mtoys日記

毎日は書けないけど、、ひごろ考えていることを垣間見てもらえたらいいかな
と思います。