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2007年1月30日(火)
カード

 最近、どこでも「カードを作りませんか」と勧誘してくる。店の利用ポイントがつく、クレジット兼用の
カードだ。郵便局なんかでも勧誘してくる。いったいそんなにたくさんクレジットカードを作らせて何の意味
があるというのか。しかも作るたびに個人情報を渡してしまうわけだし。
 クレジットカードは、失くしたらすぐにカード会社に連絡して止めてもらったりしないといけないし、スキミング
とかそういう被害にも注意しないといけないし・・・管理が大変なので1〜2枚あれば充分だと思うけど・・。
海外ではどうしても必要な場面が多いので持たざるを得ないが国内では基本的にはいちいちカードで払うのは嫌いだ。
カードで
決済するということは、支払いをなんらかの形で先送りにすることなので、「借金」と同じだという感覚がある。
痛みは現金で払うそのときにできるだけ味わうのが良い。いつのまにか口座から落ちて痛みを伴わない
のは不自然だし不健全だと思う。(まあ、住宅ローンという借金は仕方ないけど・・・)

 テレビをつければ当たり前のように消費者金融のCMがこれでもかこれでもかとやってるし・・。
無理やり借金や先送りで消費をさせてようやく今の繁栄が成り立っているというのなら、そんなの「あげ底国家」なん
じゃないの?

 コンビニが消費の時間的制約を無くして、買い物の「がまん」を崩壊させたのと同時に、カードやクレジットが
経済的な「がまん」を崩壊させた。「美しい国」なんてちっとも思えなくなっている。

 せめて美しい木のおもちゃをひとつでも世に送りだしたい。

2007年1月17日(水)

 昨年、クルト・ネフさんが亡くなられた。ご存知のように高い品質とシャープなデザインで知られるスイスの
木のおもちゃメーカーの創設者だ。ネフスピールや、クラーセン氏というデザイナーの一連の構成積み木
シリーズなどのネフ社の製品は、誰しも知るところだろう。
ひとつの時代が終わったような寂しさを感じる。 ネフさんには、日本に来られておもちゃデザイナー
向けの講演会などがあった時、2〜3度お会いしている。 写真の小さな積み木のセットは、大阪であったネフさん
の講演会の後の懇親会でネフさんよりいただいたものだ。製品ではなく、ネフさんの手作りである。
(裏にはサイン入り。)ネフさんは、日本のデザイナーへの
手土産としていくつかこの手作り積み木を自作して来られたのだった。名刺と一緒にこれをいただき、
「なにか私に協力できることがあれば言ってください。」と声をかけていただいたのを覚えている。
当時(10年ほど前)は、現在のように海外のメーカーから自分のデザインしたおもちゃが発売できる
なんてまだまだ遠いことのように思っていたのでその名刺が活用されることはなかったが、
「ぼかん」などの自分のおもちゃを見せていろいろアドバイスをもらえたのはいい経験だった。
 
 

2007年1月7日(日)
スタッドレスタイヤ

 長い間書いていないなと思っていたら、もう1月7日になっていた。今年もよろしくお願い
いたします。
 昨年の暮れに、スタッドレスタイヤに換えた。やはり、2年前の大晦日のスリップ事故(この日記
に書いた)が一種の「トラウマ」になっているのだろう。ちょっと雪がつもったりしたら今にも車が滑って
コントロールを失いそうで怖くなる・・。そんなにびびりながら走るんだったらせめてスタッドレスでも
履いて安心感を持とうということで、家族でスキーに行く前日にスタッドレス購入。そのおかげで、
心に余裕を持って雪道を走れた。ただ、どうしてもチェーンが必要な場所もあって、チェーンをつけよう
と道路上で降る雪に濡れながら悪戦苦闘したが
これがなかなかつかない。ひょっとしてタイヤが変わったのでチェーンサイズも夏タイヤ用のサイズと変わって
しまったのか・・・。女房には「ちゃんと調べたん?」と非難気味にいわれ「わかってるからゴチャゴチャ言うな」
とイライラするわ、チェーンの取り付け説明書は濡れてボロボロになって見難くなるわで
ヘトヘトになりながらやっと装着。それでどっと疲れてしまった私は、その日は滑る元気がなく
スノボする息子たちを見ながら、ゲレンデの食堂でコーヒーなどを飲んで過ごしたのだった。
 
 
 

2006年12月13日(水)
クリスマスマーケット

 この時期、ドイツではクリスマスマーケットが開かれていることだろう。ドイツの国際玩具見本市に
出展していたころ、一度、いろいろな都市のクリスマス
マーケットの時期に遭遇したことがあった。大きな
広場(教会前などが多い)に、クリスマス用品を中心とした市が立つのだ。もちろん、ビールや、温かい
ワインの店もあり、お菓子の店も出る。そして、木のおもちゃの屋台も必ず1軒か2軒は出る。ニュルンベルグ
とミュンヘン、オーストリアのインスブルッグ、ザルツブルグなどのクリスマスマーケットを見たが、どこも楽しく、
ちょこちょこと買い物するのが面白かった思い出がある。何年か前、大阪の梅田でクリスマスマーケット
が開かれた。ドイツのマーケットの縮小版をそのままこちらに持ってきたという企画で、なかなか本格的
ではあった。ただ、規模が小さすぎて物足りなかったが・・。
 ただやはり、クリスマスを待つアドベントウィークの気持ちが、キリスト教圏の国とは土台全然違うので
マーケットの形態だけ輸入してもショボくなるのは当たり前といえば当たり前だ。クリスマスマーケットの
輸入版はまだいいとしても、街で見かける日本のクリスマスは
単なるイベントとして都合よく消費されているだけだも
んなあ・・・。楽しければそれでいいのかもしれないけど。
 

2006年11月30日(木)
作業

 毎年のことだが、クリスマス前はおもちゃ作りが忙しい。(もっとも今年は、夏前からずっと制作
するものが詰まっている状態だったが) なにせ、アトリエが狭い上に機械も小型で能率
は悪い。そんな中でなんとか工夫してできるだけ均質でいいものを作ろうとがんばってはいる。
 たまに、「アトリエに伺ってもいいですか?」と訪ねて下さる方がいるが、10畳ほどしかないアトリエの狭さ
に内心驚かれているに違いない。もともと、木工所にお願いして量産していただく方向で仕事を進めてきた
ので、自宅アトリエで一から全て手作りというアイテムはそんなに多くない。だから本格的な木工設備は必要ない。
もちろん一通りの電動工具や小型の工作機械はあるので、一応だいたいのものは出来るのだ。加工が不可能なパーツ
などは外注する。完成品を外注しているものもいくつかある。

 しかしそんなやり方であっても、注文品が増えればどうしてもアトリエで数を作る仕事は増えてしまう。
 まあ、そうはいうものの、数を作るための治具を工夫したり、能率アップの手順を考えたりするのもきらいな
ほうではないので、なんとか楽しんでやるようにしている。
 ケガだけは気をつけないとね。一昨日も、手もみ用のキリで左手の人差し指のつけね近くを貫通させてしまい、
今も患部をカバーしてやっている。(たいしたことはないが


2006年11月10日(金)
列車の中が

 前の日曜日、滋賀県の比叡山のふもと、坂本というところにちょっと歩きに行った。その時、京阪電鉄の
浜大津というところで乗り換えて、石坂線というのに乗ったら、2両編成のその列車の中は「文化祭」だった。
 列車の天井には、高校生が染めた布がかかり、広告の代わりに中学生の絵画作品が並んでいる。網棚からは「千
と千尋の神隠し」に出てきた「顔なし」のような張子の顔の立体作品が見下ろしている。紙粘土の生き物が壁に貼り付けて
ある。車内アナウンスも、「次は○○駅」という車掌さんの声のあとに、テープに吹き込まれた中学生の「沿線紹介」が加わる。
 面白い体験だった。車両内に張られた説明を読むと、NPOの団体が企画した「石坂文化祭」というアートの実験的な
試みとのことで、沿線の中学、高校、大学などに協力を依頼して列車まるごとを文化祭会場にしようということだそうだ。

 それぞれの作品も面白かったのだが、それよりも、ふだんならお互いぶすっとして乗り合わせているだけの乗客同士が、なんとなく
目の前の風変わりな車内光景にあてられて、ちょっぴりテンションが上がっている感じであったことだ。直接会話を交わすことは無かったけど、
立ち歩いて見て回る人どうしがすれ違う光景はなかなかいいものだった。

 坂本では、この町に古くからある蕎麦屋「鶴喜蕎麦本店」でおいしい蕎麦を堪能した。

Mtoys日記

毎日は書けないけど、、ひごろ考えていることを垣間見てもらえたらいいかな
と思います。