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2007年10月29日(月)
伏見稲荷

 日曜日はあいかわらず歩いている。子供たちが
それぞれ出かけてしまうので、昔のように一家揃って
行楽ということも無くなってしまった。寂しい気もするが
それが成長というものだからそれでいい。そして、夫婦で
運動のためにと歩いているわけだ。
 最近は、山道の坂とか長い階段とか、短時間で負荷が
かかるところが多い。運動として考えた場合、手っ取り早いし
、汗もおおいにかくので、しんどいけど爽快感があるのだ。
 そのかわり、町歩きとかしてついでに買い物したり、おいしい
ものを食べたりといったブラブラ歩きはあまりしなくなった。
 というわけで昨日の日曜日は、家から電車で10分くらいの
ところにある「伏見稲荷」に行った。ここももう何度も来ていると
奥の山を回るコースもいろいろな分かれ道があって面白い。
全国的にも有名な神社なので、昨日は行楽シーズンということ
もあり、観光客が多かった。外国人もかなりいた。
 ここの参道で有名なのは朱色の鳥居がずっとトンネルのように
びっしりと続く光景だ。ひとつひとつには寄進した会社名や個人
名が書かれている。大きな鳥居だと100万円くらいかかっている
のかな・・。この鳥居にかけられる100万円と、100万円ぶんの
木工機械があってそれで作り出す木のおもちゃの数々・・・とを
頭で比べている自分がいた。元来金額で比べるのはナンセンスな
事だというのはわかっている。でもじっと立っているだけの鳥居に込め
られた願いと、同じ金額でできることの可能性を比べたとき、
その人にとっての価値でしかないんだな・・・というか、
お金の価値なんてそんな相対的なもんなんだということを
なんか鳥居の列が主張しているように見えた。




2007年10月19日(金)
ブログ始めました

 ブログを始めた。もともと、コメントのやりとりが
できるようなもの(掲示板など)には懐疑的で、敬遠
していたのだが、発表しやすい形式としてブログが
手軽だったのでとりあえず開設した。
 というのも、仕事で行った海外での体験談を作家
仲間のTA−TANさんのつうしんに連載していたの
が終了し、連載中はけっこういろいろな人に「読んで
ますよ」と声をかけていただいてたので、お蔵入りさせる
のは惜しいなあと思っていたのだ。そこで、ブログという
形を借りて、写真付きで連載していこうかなと考えた
のだ。このHPのトップページにも入り口(エムトイズ
のおもちゃ紀行というところをクリック)があるので、
よろしければ読んでください。


2007年10月5日(金)
近所の家具作家

 自宅から歩いて20分くらいのところに住んで
いる家具作家がいる。毎年、秋に1週間ほど
自宅の工房を開放して家具展を開催されるので
ときどきおじゃましている。
 私とほぼ同年代の方で、立ち寄るとつい長話に
なってしまう。狭い住宅地の一角で家具工房をやって
おられる関係で大きいスペースは無い。機械も100V
用の小さいものばかりだ。ただ、彼は手道具(かんな
のみ、のこぎりなど)をしっかり使う伝統的な工法に
こだわっているので機械はほんとうに荒取りに使用
するだけとのことだ。なかなかの頑固者なのだ。
そのぶん確かにいい仕事をする。
 私自身は、木工を専門的に修行していないので
たまに木のこと、道具のことを彼に聞いていろいろと
勉強させてもらっている。
 かんななんかもいいものを持っていて、しかも飾り
じゃなく使い込まれているのがいい。ほしいなあとは
思うけど、研ぎをまめにやらないといけないし、砥石
も変なものは使えないし、台もしっかりと平面を出して
仕込まないといけないのでやはり使うとなると相当
気合がいる。
 デザイナー的な仕事が中心で、木工所に量産しても
らうことも多い私の仕事と、注文家具をこつこつ作る
彼とはおのずからやり方が違ってきて当然なのだが
ものづくりの精神みたいなものを学ばせてもらいたいなと思っている。


2007年9月18日(火)
トリップトラップ

 日曜は大阪の高槻市のほうで仕事だったのだが
連休2日目の17日は休み。京都市美術館で
「北欧モダン・デザイン&クラフト展」をやっているので
見に行った。
 家具、食器、生活雑貨、玩具、家電製品などの名作
デザインが集められており、いい刺激になった。北欧系のデザイン
はとてもシンプルなのだが、同じシンプルでも例えばイタリアのインテリア
もののデザインだと使い易さを飛び越してアグレッシブに
なってしまっているものもある。だが、北欧のものは、斬新でありながら
とても人間的な温かみを感じる。おそらくクラフト的な作風
がそのままプロダクトデザインにつながっていて断絶していないから
ではないかなとも思えた。
 展示品の家具にワゴンがあったのたが、その斬新なデザイン
にてっきり最近のものと思ってキャプションをみたら
1937年とあってびっくり。洗練されたデザインの伝統の底力を
見た思いがした。
 また、展示品の中に子供用のイス「トリップトラップ」(ノルウェーの子供
イスのベストセラー。もちろん現在も販売されている)があった。
我が家でも長男が1歳くらいのときに買って、次男に受け継がれ、購入から19年
ほどたった今もしっかり使える。(写真)
次使うのは将来「孫」でもできた時かもしれない。


2007年9月14日(金)
免許の更新

 今日、自動車免許の更新に行ってきた。相変わらずズラッと
できた長い列に並ぶ。見渡したところ職員の数はとても多いのに
どうも効率が悪い。確かに流れ作業のようにどんどん済むように
工夫されていて流れに身を任せていれば進んでいくのだが、「申請書
をもらう」「印紙代を払う」「視力検査」などの手続きが妙に細分化されていて、
細切れにこなしていかなくてはならず、その部分ごとに職員が配置されている。
手続き的なことはひとつににまとめて一括して行えばもっと少ない人員ででき
るように思えるし、機械化できそうな部分も多い。なんか無理に「雇用」を作り
出しているような感じがしてならなかった。しかも、殺風景な建物で、いかにも「済ませ事」
という感じしかなく、交通安全への真摯な意識を育てるより、「こんなところへ来たく
ない」と思わせる殺伐とした雰囲気だ。
 人件費に費用をかけるより、もっと交通安全の総合センターのような役割の
建物にして、きれいなロビーを設け、安全や法規について検索できるライブラリー
なども(試験の時間待ちの人などが利用できる)作ればよい。肝心の手続きは
半自動化して視力検査など人の要る部分だけに職員を配置するので充分ではないかな。
 私は以前この日記に書いたように広島で転回禁止違反をしているので、1時間の講習
を受けなければならなかったが、こういう安全講習は、むしろ手続きより大事だと思うので、
もっとシビアでしかも感性に訴えるものにしたらどうだろうか。
 まあ、3年とか5年に一回のことなので誰も文句いわないんだろうな・・。私自身、すぐ忘れて
しまいそうだし。


2007年9月12日(水)
象のうんこから・・

 昨日、スリランカ人の方が私の工房に来られた。
アジアへの支援活動をしているNPO法人の仲立ち
でスリランカでの木のおもちゃ製造事業についての
いろいろな相談やアドバイスを求めて来られたのだ。
 まあ、話の中身は専門的な事柄やビジネス的な事柄
なのでここでは書かないが、参考のためにその方が
持ってこられたスリランカ製の木のおもちゃに交じって
面白い物産があった。それは、「象の糞」から作った紙で出来た
製品だ。(こういうものがあるということを私は知らなかった。)
象(スリランカだからインド象である)というのは、1日に
90kgものうんこをするそうで、それは繊維質のものなので
紙が出来るのだそうだ。まさにリサイクルである。
 その紙はところどころに繊維の筋が見えるざっくりとした
風合いで、和紙のような感じだ。この紙がもっと使われたら
貴重な森林資源を伐採して紙の原料にしている現状は
少しは改善されるのだろうか・・・。だって、紙で消費される
森林資源の減少は、「ワリバシ」なんかよりもっと深刻なのだから。

Mtoys日記

毎日は書けないけど、、ひごろ考えていることを垣間見てもらえたらいいかな
と思います。