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2009年8月24日(月)
絵本の原画展

 賀県の守山市にある佐川美術館に、「太田大八とえほんの仲間たち展」というのを日曜日に
見に行った。現在90歳になる絵本画や挿絵の作家太田大八氏の原画をはじめとして、長新太
五味太郎、西巻茅子、堀内誠一、佐々木マキ、あべ弘士、スズキコージ、林明子、いわむらかずお
田島征彦、山脇百合子、黒井健などなど・・錚々たる絵本作家、絵本画家たちの原画を
見ることができた。
 息子達が小さかった頃、寝る前に必ず読んでやっていた「こどものとも」(福音館刊)のシリーズ
にある絵本の原画もあり、とても懐かしかった。帰ってから息子たちに聞くと、いまだにいろんなシーンや登場
人物のセリフを覚えていて、絵本というものが、こどもの感受性にしっかりと残るものだということを
あらためて感じた。親にとっても、読んでやっているときの空気まで思い出されてくる。
 私はこどものこころにずっと残るおもちゃを作れているのだろうか・・・。



 
佐川美術館は、滋賀県のJR守山市駅からバスで30分ほどかかるところにあるのだが
地図で見ると、湖西のJR堅田駅からだと、琵琶湖大橋を渡って歩いていけば4〜5kmで
行けることがわかったので歩いて行くことに。
 薄曇りの空で、少し爽やかな風も吹いていて、琵琶湖大橋を歩いて渡るのも気持ちが
良かった。1時間ほど歩いて軽く汗もかき、美術館に到着。運動と文化的なことを両方やろうという欲張り作戦
は一応成功した。



 
話は変わるけど、今日の甲子園の決勝、日本文理の9回のねばりが本当にすごかった。いつもながら高校生に
「あきらめない気持ち」を教えられる。

2009年8月22日(土)
おっちゃんのおもちゃオモシロかった!

 のHPのインフォメーションでもお知らせしていた「おっちゃんのおもちゃオモシロかった!展」が 
8月21日、京都の宇治市にあるおもちゃ店、「キッズいわき・ぱふ」さんで開かれた。去る3月28日に
58歳の若さで亡くなったおもちゃ作家・西井儀彦さんの追悼の意味をこめた回顧展だ。
親しかった我々作家仲間のグループ・エトセトラとぱふさんの共催という形でやらせていただいた。
 西井さんのご家族も総出で準備、受け付けや説明スタッフとして参加された。ひっきりなしに参観者
が訪れ、西井さんの代表作・花はじきのおもちゃやくるくる劇場を「可愛い!」「すごーい!」と遊んで
くださった。我々スタッフも自分のことのようにうれしかった。
 盛況の会場の人ごみの中に、「これ、おもろいやろ?」説明する西井儀彦さんの姿が見えたような気
がした。

2009年8月19日(水)
お盆

 盆は、いつものことだが、大阪の妻の実家で、家族でのんびりさせてもらった。
2泊したのだが、1日目は、近くにある「近つ飛鳥博物館」の周りの山歩きに
行く。この博物館は安藤忠雄氏の設計によるもので、例によってコンクリート
打ちっぱなしの斬新な建物だ。そして、その周りの山には、5世紀くらいの石室(豪族の墓か?)が
多数点在していて、それをめぐりながら山歩きができるようになっている。
暑い中、汗をふきふきアップダウンを繰り返して、いい運動になった。

 二日目は、近所のバッティングセンターへ息子たちとでかける。野球経験者の
長男は140kmの球なども含めて200球くらい打っていたが、サッカー専門の次男
はまったく当たらず、少々くさっていた。私はというと、100kmの遅い球のボックスで
20球ほど打つ。けっこう当たって、いい当たりもでたので気を良くして20球でおしまいにした。
 その後、近所にある市民プールに行ってクールダウン。のんびりと泳いでリラックス。
ごろごろして本を読んだり(今、松山での見学に影響されて司馬遼太郎の「坂の上の雲」
を読んでいる。明治という時代、日露戦争の詳細など、なかなか面白い。)運動したり、
いい休みを過ごさせてもらった。 

2009年8月13日(木)
鳥取で

 しぶりに家族で鳥取に旅行。昨年は、息子たちとの予定が合わず
行かなかったのだが、今年は、無理やり合わせて行くことに。いつもは中国道から
兵庫県作用インターで降り、北上するのだが、例の災害で作用インターは通行止め。
津山インターまで足を延ばして、国道53号線で鳥取へ。
 2年ぶりに入る海は気持ちが良かった。ずっと忙しかったので、なんか気が抜けた
ようになってのんびりさせてもらった。夕食後、鳥取市内に車ででかけてちょっと
お茶をすることに。地元の家具作家が作品を並べているしゃれたカフェがあったので
入る。どこの街にも、こういう少し感度の高い店があるものだ。
 そのカフェのある通りは、古い商店街。9時頃だったが、もうすでに誰も歩いていない。
ひっそりとした静けさの中で、レトロな店たちがほんのりと浮かぶ風景はなんだか
とてもシュールな感じだった。

2009年8月4日(火)
今年の四国おもちゃ教室ツアー

 日、四国から帰宅。7/31から8/3までの四国3県でのおもちゃ教室ツアーも無事終了した。
 
 7/31は、愛媛県の松山市入りしたが、翌日朝まではオフ。
「坂の上の雲ミュージアム」(明治の松山を舞台とした司馬遼太郎の作品世界を
展示した博物館)や、萬翠荘という明治の洋館などを見学したり、松山城のある小高い
山を歩いて登ったり、ちょっぴり観光らしきことをしてのんびり過ごす。

 翌日の大五木材さんでのおもちゃ教室は、今年で3回目だが、年々参加者が
増えている。今年は、「お話トランク」を作っていただいたのだが、すごい人気だった。
親子を合わせると100人近い方々が、大五木材の高橋家の大きな居間など3室に
ぎっしりと入り、一斉に工作している光景は壮観だった。

大五木材さんの居間で。足の踏み場もないくらいびっしりと参加者がすわって工作に熱中。

 その日の夕方に高松に移動。さぬきうどんの夕食後、タクシーでホテルへ。
いつも泊まるこの空港ちかくのホテルも、経営が代わり、朝食が良くなった。
翌8月2日は、大型児童館「さぬきこどもの国」でのおもちゃ教室。「アイロンビーズのマリオネット」
を作っていただく。マリオネットの舞台となる背景のジオラマも作ってもらったので相当
盛りだくさんになってしまったが、いつもながら造形を楽しむ親子の姿がたくさん見られた。
「いつも参加させていただいてるんですけど、うちの子ももう6年生で、今年が最後かなと思うと
残念です。中学生でも参加していいですか?」と聞いてくださる常連の方もおられ、「どうぞ
どうぞ!気にせずに」とお答えする。

 午後の部が始まってしばらくして、次のおもちゃ教室開催地、高知県の絵本店「コッコ・サン」
の方々がこどもの国に顔を見せてくださる。終了まで待っていただいて、コッコサンの車で高知へ。
途中の山道ですごい雨が降る。だが、高知市内に入る頃にはやんでいた。夕食は、コッコサンの
店主ご夫妻と、スタッフとで、土佐の海鮮料理。カツオのタタキはもちろんのこと、「チャンバラ貝」
とか地モノの刺身とか、新鮮な海の幸でお腹いっぱいになった。

 とっていただいていたホテルは、デザイナーズ風のおしゃれなところ。人気があるそうだ。
朝食もシンプルだがなかなかよかった。高知はやはり香川より更に暑いような気がした。
 翌日、コッコサンのお店の3階にておもちゃ教室。午前は「ヤジロベーののせっこゲーム」
午後は、「ツリーハウス」を作っていただいた。「来年もまた高知へ来てくださいね」と参加された
方に言っていただく。うれしい言葉だ。

コッコ・サンで「のせっこゲーム」を作る参加者。

 コッコサンでの昼休みの間、「先生」と声をかけてくれる人がいてふと顔を上げると、「おお!!
ひさしぶり!」と思わず立ち上がった。その方は、10年ほど前、宇治のおもちゃ店「キッズいわきぱふ」で毎月
おもちゃ教室をしていた頃、よく参加してくれていた方。その頃は保育士をされていて20代半ばで
「このまま保育士を続けるべきか・・」といろいろ悩んでおられた。私のおもちゃ教室に参加するうちに
もの作り、特に木工に興味がわき、いろいろと相談にのらせていただいたりした。やがて一念発起した
彼女は、保育士をやめて飛騨高山に木工の修行に旅立った。やがて、そこで知り合った木工仲間と
結婚され、高知県の山間に移り住んで、家具などを作りながら畑をたがやす「半農半工」の生活を
始めたとハガキなどをいただいていた。その彼女が、私がおもちゃ教室で高知にやってくるという情報を
知り、駆けつけてくれたのだった。ご自分の畑でとれたでかい生姜をおみやげにくれた彼女は、二人めの赤ちゃん
を抱き、迷っていたあの頃とはまったく違う、人生の充実感を顔じゅうにみなぎらせていた。
土佐弁の混じる言葉になっている彼女と話をしながら、なんだかとてもうれしい思いがこみあげてきたのだった。


Mtoys日記

毎日は書けないけど、、ひごろ考えていることを垣間見てもらえたらいいかな
と思います。