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2010年5月6日(木)
安土

 休は、大阪の妻の実家にちょこっと行ったり
いろいろ歩きに行ったり、のんびり過ごした。
 5月3日は、滋賀県の安土に行ってみた。織田信長が
建てた安土城があったところだ。
 駅前から歩いて、安土城跡の山を登る。石垣や礎石がのこる
城跡は、戦国らしくけわしい山城だ。上る手前では、鎧を着込んだ
武者姿の男性が5〜6名、ほらをふいたりにぎやかだった。
近くに行くと、「信長検定」というのをやっていて、正解15問以上で
(満点は20点)くじ引きができてグッズがもらえるという。早速やってみる
ことに。すると、私は16点だった。(ちなみに妻は18点だった。おかしい!私のほうが
歴史には強いはずなのに・・・)ガラガラと福引きを回して、当たったのが
ひこにゃんとその仲間たちの「滋賀ゆるキャラファイル」だった。

   石段の途中から安土の田園を望む

 山を下りてしばらく歩くと、「信長の館」と名付けられた建物があり中に入る。
400年以上前に焼け落ちた安土城の天守閣の4階、5階部分が実物大で再現してある。
4階は朱塗りの八角形、5階は総金箔張りという奇抜かつ豪華な造りだ。
 最近制作された映画「火天の城」で安土城建築の経緯が描かれているらしく、一度
見てみようかなと触発される。


 それにしても暑い日で、日陰のない田んぼばかりの道を延々歩く。ちょうど田植えの
時期で、青々した苗がきれいだった。


   菜の花もきれいだった。

 駅前の安土城郭資料館というところも見て、帰路につく。駅で電車を待っていると、30秒に
一回くらい「当駅は禁煙となっております。ご協力をお願いいたします。読み終えた
新聞雑誌、飲み終えた空き缶などはお近くのくずもの入れに捨てていただくようお願いいたします。」と
何度も何度も録音されたアナウンスが流れる。誇張ではなく本当に30秒に一回くらい流れるのだ。内容はともかく
はっきりいってうるさい。「うるさい日本の私」の著者・中島先生なら抗議に駅長室に乗り込むところだ。
ゴミをくずいれに捨てろということなんかわざわざアナウンスで流す必要は無い。
ゴミをむやみに捨てないことはいちいち放送でいわれなくても大人の常識として皆が自覚すればいいし、
放送が効果があるという科学的根拠も薄弱だ。放送してれば取り組んでいるように見えるという日本人独特の
「形だけやっとく」悪習だと思う。
 せっかくの静かな田舎の駅の風情が台無しになったしつこいアナウンスが腹立たしかった。

2010年4月24日(土)
三井寺から山科へ

 週の日曜は、滋賀県大津の三井寺付近に歩きに行った。
低い山にへばりつくようにある三井寺の境内は広く、まだ桜が
残っていた。
 三井寺の奥から山道に入ると、そのまま、「小関越え」という
ルートで京都の山科まで歩いて行ける。三井寺からのルートは
ほとんど下りなので、距離はけっこうあるけど楽なルートだ。
小関峠のあたりで、オフロードバイク4〜5台のグループをみかける。
リーダーらしき中年男性が、若い初心者のライダーに「そこでローに
入れて!」とか実地指導していた。なんかのクラブなのかな。
見ていると乗りたくてうずうずしてくる。昔はよく林道なんかも走った
ものだ。

  境内には桜と新緑が同居していた。今の季節らしい風景だ。           境内から琵琶湖を望む

 山科の駅前でコーヒーブレイクして地下鉄で帰る。これからは
いい季節になるのでウォーキングもいろいろ楽しみだ。1週間か2週間に一度、こうして自然
の中を歩くのは気分がリフレッシュされて本当に癒される。巷では「パワー
スポット」めぐりなどということで寺や神社や由緒のある場所に訪れるのが
流行っているらしい。でも、その効果の大半は、静かな場所、自然の豊かな
場所がもつ癒しの力を「パワー」だとかなんとか神秘的に解釈しているに
すぎないような気がする。もともと誰しも自然には癒されるようにできているのだ
から。

2010年4月17日(土)
スロープトイ

 
道をころころとヨーヨー状の「コマ」が回転しながら
下っていくスロープトイである。四国のある大学で、保育科の
学生さんたちの合同授業の教材として納品させていただいた。
4月の新入生向けの合同セミナーのような授業らしい。学生さん
たちは、各々、「コマ」の部品を組み立てて、自分なりのオリジナル
な模様を表面に描き、スロープコースを転がせてみるという内容だ。
合同セミナーなので、100名以上の学生さんが丸、四角、三角の
コマを作り、順番に転がして試したのだそうだ。私は、スロープ本体
とコマの部品を送っただけで授業に立ち会ってはいないが、この
セミナーの企画協力をされた大五木材の高橋さんたち、木育と
遊びを広げるグループ<木でつながるなかま・円い森>から
の報告によると、皆おおいに楽しんでくれて、時間を延長して
盛り上がったそうだ。
 やっぱりおもちゃの魅力ってすごいなあと思う。

このスロープトイは、授業での使用後、学生さんたちが作ったコマと
ともに幼稚園に寄贈されるそうだ。壁面に取り付けて使用されることに
なると思う。ちょうど5年ほど前に京都市北区の幼稚園に設置させていた
だいた壁面玩具のように、長く園児さんたちの遊びの道具として活躍
することだろう。 
 
 

授業中の学生さんたち

2010年4月12日(月)
花見

 ろそろ桜も散りかけた昨日、いつもの伏見桃山城までの
散歩コースを歩く。先週は仕事、先々週は長男の引っ越しと
しばらくウォーキングもお休みしていたので、少し体もなまり気味。
 とても暑い日だったので、かなり汗をかいた。

                                                  花びらの絨毯

 そういえば先週、大阪難波での仕事に行くとき、
京都方面に行く人、天満橋で降りて川沿いの桜を見に行く
人、京橋から大阪城方面に行く人など、花見の行楽客がいっぱい
だった。いっぱいの人だかりの中で花見というのも苦手なので
昨日のようにピークをすぎてのんびりと桜をみながら歩くくらいが
ちょうどいい気がする。

2010年3月31日(水)
巣立ち

 月29日〜30日と名古屋方面に行っていた。仕事ではなく
この春新卒で就職する長男が会社の社員寮に入るので、引っ越し
の荷物を運んだのだ。最近は宅配業者が「単身パック」という格安の
引っ越しプランをやっていて、それを利用したのだが、積みきれないものが
たくさんあったので、車で荷物を積んで妻とでかけた。
 以前、名古屋に仕事で車で行ったときには、3〜4時間かかった記憶があり
時間がかかるのを覚悟していた。ところが、宇治市から京滋バイパスに乗り、ちょこっと名神を
通ってすぐ新名神に入り、東名阪道→伊勢湾岸道というルートで目的の「豊明」と
いう所までたった1時間半だった。「大阪の富田林(妻の実家)に帰るのと時間変わらんな」
と二人で驚いた。
 現地で研修を終えた長男と合流して寮へ向かう。必要なもの、足りないものを買いに車で
行ったりきたりしているうちにずいぶん周辺の地理に詳しくなった。
 もともと長男も、学生時代は京都市の北区で下宿をしていたので、一人暮らしは慣れている。
ただまあ、これからは仕事だし、距離も離れているのでそうそう実家に帰ることもないだろう。
 帰り道の車で、夫婦共に「巣立ち」がうれしいのに寂しい複雑な気持ちをかみしめていた。


2010年3月8日(月)
現代玩具博物館

 山県の美作市の山間部・旧東粟倉村にあった
おもちゃの博物館・現代玩具博物館が、山を下りて、
温泉地・湯郷に移転するのだという。
 この博物館を立ち上げた方々は、おもちゃ作家として私も
長年の知り合いの方たちで、「東粟倉村を日本のザイフェンに」
という夢と志を持っておられた。村の住民の方々も「村起こし」
の夢のある事業として期待を持っておられたのだと思う。
 その博物館が、平成の合併で「美作市」になってしばらくした
後、地域住民にはなんの説明もなしに閉鎖、移転が決められて
しまったのだということだ。
 このことに疑問をいだいた村のおもちゃ作家・きつつき工房の
彦根さんが村の有志と共に、市に説明を求める署名運動を起こされた。
(署名の協力のお願いが私のほうにも郵送されてきた。)

 村での博物館の運営状態、これまでの経過など、部外者である私には
あまりわからない。ただ、わからないけど、この現代玩具博物館に10数点
の自分の作品を所蔵・展示していただいている作家として、自分の作品の
行く末を知りたいという思いはある。できれば、あの美しい山の中腹の博物館
で展示を続けてほしいと素朴に思う。
 そういう意味で、彦根さんたちの活動を応援したいし、美作市が誠意を
持って旧東粟倉村の住民に経過説明をするべきだと思う。

博物館に訪れて、世界のすばらしい玩具にふれたことのある人々、そして
出品している作家の人たち、皆がこの経過をしっかり見守ってほしいなあと
思っている。

※写真はきつつき工房HPより転載

Mtoys日記

毎日は書けないけど、、ひごろ考えていることを垣間見てもらえたらいいかな
と思います。