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2013年4月1日(月)
改良

 ピンの仕様を変更(改良)した。コマの部分の先端がこれまでは金属の鋲を
打ちこんであったのだが、これをプラスティックに変更した。
 というのも、金属鋲は激しく叩かれる部分を保護する意味と、着地してよく回
るためだった。ただ、飛んで着地して回るので、着地のショックはかなりあって、
家で遊ぶとどうしても木の机や床がコマの着地で少しへこむということがあった。
気にしない方はそれでもいいのだが、やはり遊ぶ場所を選ぶことになるわけで、
商品としてちょっとウィークポイントかな・・と気にしていたのだ。だが、先端を
プラスティックにするにしても、その形状や材質が問題なのだ。「ゴム」も始めは
試してみた。しかしゴムだと摩擦が強くて、回転の勢いが弱るのが早いしスムーズ
に回らないのだ。かといって、プラスティックの場合、回す時と着地で衝撃が
かかるので「堅くてももろい」プラスティックだと割れてしまう。逆にやわらかく弾性
のあるプラスティックだと、これまたゴムと同様、摩擦が強すぎて回転しにくい・・。
基本的にはコンクリートの床に着地させても割れないようなものでないと「どこでも
遊んでもらえる」おもちゃにはならない。
 いろいろ試してみた結果いきついたプラスティックが「ポリカーボネート」という
材質。アクリルのように堅く、それでいてアクリルのように割れやすくはなくて耐衝撃性
が強い。これを「リベット」のような形に加工してコマの先端に差し込むことにした。
 私のおもちゃのようなアクションのあるおもちゃは、機械製品のように「寸法精度」
「動き」「強度」「安全性」など常に改良進化させていかないといけないと思っている。
ここにいちいち書いていないこまかい改良は他のアイテムでも常にやっている。結局、
規模はとてつもなく小さいのだがやってることは大きな機械製品(車など)メーカーと
同じだと思う。他の面でも、例えば作る工程を合理化して一度に作れる数を増やしたり、
素材やパーツの確保、コストダウンなどなど・・「量産」している以上、ミクロレベル
でも結局メーカーとしてのものづくりは同じなのだなと常々思っている。




桜が満開だ。近所の桃山城もしだれ桜やソメイヨシノが花盛り。日曜日はたくさんの人出。

 

2013年3月20日(水)
交差する表現 展

 分の日の今日、朝から雨。午前中は仕事をしたが、午後から少し出かけることに。
京都市岡崎にある国立近代美術館に「交差する表現 工芸・デザイン・総合芸術」展を
見に行く。絵画、彫刻といったいわゆる純粋美術ではなしに、近代以降の日本の工芸、
デザイン、総合芸術の変遷をたどった展示だ。大正〜昭和初期にかけてのモダニズム
全盛期の様々な意匠物は今見ても全く古さを感じさせない。写真は当時の壁紙である
がまるで現代の北欧のインテリアのような洗練されたデザインだ。現代からみる「戦争
への道をじわじわと進む昭和初期」という暗黒時代的イメージの一方で、限定的な場所に
しろ一部では豊かな時代だったんだなあということがわかる。

 
会場に再現された1920年代のスターカフェ            当時の壁紙(同じ模様の折り紙がミュージアムショップで販売されていたので) 

 美術館を出てから京都駅方面に行き、少し買い物などをして帰る。雨でなかったら歩いてひと汗
かきたかったが、こういう休日もまたいいかな。

2013年3月15日(金)

 いぶん春らしくなってきた。 
この前の日曜日は、所用があって、夫婦二人で妻の実家へ。
裏庭の梅の花が満開だった。

 例年、2月3月はそんなに忙しくない年も多かったのだが、去年
今年とこのところ忙しい。ずっと定番の商品の納品に追われていて余裕
がないところへきて確定申告もしないといけないし・・・。今日、
期限ぎりぎりに確定申告は済ませた。ついでにオートバックスに行き
夏タイヤへの交換も済ませる。この時期は花粉が多い。以前に比べると
症状はずいぶんましになったとはいえ帰ってきたらくしゃみが出る
し目もかゆい。ましになってきた要因としては、ヨーグルトを毎日かかさず
食べていることもあると思う。(いろんな情報でヨーグルトの効果は
いわれているのでたぶん本当だと思う。)最近凝っているヨーグルト
は明治のR−1ヨーグルト。免疫を高める効果が期待できるという
ことが実証されているそうで、インフルエンザにもかかりにくくなるら
しい。まっ、一応それを信じて毎日食べているというわけだ。1個
130円なのでちょっと高めなんだけどね・・。


2013年2月26日(火)
教員時代の友人と

 月23日の土曜日、20年ぶりの友人と会う。私が中学校教員をしていた時、
新採で入った中学校でお世話になった人。年齢は同じなのだが、私はいろいろと人
よりよけいに時間がかかっている(浪人とか大学の留年とかで・・)ので、私が
入った時にはすでに教員4〜5年目の先輩だった。考え方などに通じ合うところ
が多くて、独身どうしよく話をしたように思う。
 私の入った頃は、80年代の「校内暴力」全盛期だったが、それでも今よりのん
びりした面も多くて、若手教員どうしでよく飲みに行ったり、マージャンしたりし
て遊んだ。(もちろん学校でも必死にがんばったとは思うけど・・)そういう、社
会人1年生の時の友人として、長いつきあいだが、私が教員をやめてから、む
こうも忙しく、年齢と共に自分の家族も出来、まったく会う機会がなかった。そん
な彼から電話があり、同僚の若い先生に子どもができたので出産祝いに私のおもちゃ
「音車」を贈りたいと依頼してくれたのだ。

 出来上がった「音車」を持って、土曜日、彼のご自宅に伺う。夕食を御馳走になり
ながら、奥様も交えて長い時間話がはずんだ。現在の教員を取り巻く環境の変化を聞
かされ、(他の友人にも教師は多いのでだいたいはわかってはいるものの)正直な
ところ『はやめにやめてよかった』と思ってしまった。もちろんやりがいがあったか
らこそ彼は現在まで続けてきたのだというのも反面の真実には違いない。それ故、彼
の長男は来年度から教員になるということだし、教員である両親の背中を見ての決断
なのだと思う。
 私のほうからは、「おもちゃ作家」というもうからない仕事ではあるけれど、いい
出会いがいっぱいあって、日本に留まらず、いろんな国で刺激的な経験ができた面白
さなどを話した。道が違ってしまった2人ではある。だが、こうして、もうすぐ定年と
いう時期になって「積もる話」をすると、自分がやめてしまったことへの痛みを感じ
つつも一方でなんともいえない充実感を感じたのはなぜだろうか・・。

 帰りに奥さん自作の「カッテージチーズ」をいただいた。クラッカーに乗せて食べた
り、ジャムをつけるとチーズケーキのような感じにもなり、うれしいお土産だった。


2013年2月25日(月)
箱到着

 が届いた。これは「メイズ」という自分で迷路を作れるおもちゃの箱。
ダンボール箱会社の既成品でうまく合うのがあったのでそれを仕入れた。
たっぷりあるとなんか安心感があって頼もしい。「メイズ」は最近人気で、
箱の在庫も不安だったので一安心。

商品(作品)によってもちろん大きさが違うので、箱の種類が増えてしまう。
しかし、できるだけ共用できるサイズに商品のほうのサイズを変えたりして
兼用で箱を使用できるように工夫している。既成のサイズの箱で合う場合は
それを仕入れるのだが、どうしても既成ではないものもある。「飛んでキャッチ」
などは細長いので既成品には合うのがなくて、地元京都のダンボール箱屋
さんに特注している。(あまり数が出ない商品などは、この特注箱に手を加えて
少し短い箱にしたりして使うこともある。)
 ただ、たっぷり在庫があって安心はいいのだが場所をとる・・。箱は木ぼこり
の舞う工房には置けないので、3畳の小さな事務所スペースと、3階の納戸
などに分散して置いているが、最近それでも置ききれなくて、子どもたちが今は
いない子ども部屋にも箱の束が浸食し始めている・・。


2013年2月18日(月)
映画ひまわり

 い日曜日だった昨日の17日、例によって歩きに行った。円山公園の奥に入っていくと
だんだんと坂道になり、料理屋さんや小さな宿などがあり、そのへんから山に入る道がある。
登っていくと将軍塚まで続いている。その日はあまり時間がなかったので途中で引き返す。


 その後、3時くらいから四条烏丸のシルクホールで映画「ひまわり」を見る。往年の名画の
「ひまわり」(ソフィア・ローレンの出ていた)ではなくて、沖縄が舞台の新しい映画。
1959年に沖縄の石川市宮森小学校に米軍のジェット戦闘機が墜落して18人もの死者が出た
事件(実話)の被害者で、ずっと事件をひきずる祖父と、大学のゼミでその事件のことを調べ
はじめた孫やその仲間とのお話。
例のオスプレイの強行配備や普天間の問題などがタイムリーな中での上映だ。祖父役
には長塚京三さん、孫役は「ALWAYS三丁目の夕日」で淳之介役の須賀健太くん。
すべての問題点や矛盾をうまく盛り込もうと無理をして、エピソード一個一個が少し深まらない
きらいはあったけど、沖縄がかかえる基地問題を比較的等身大というか素直に理解できる作品
となっている。
 今まで7回も8回も行って大好きな沖縄だけに、この島が抱える問題や歴史もひっくるめて
向き合わなくて
は・・と思う。

Mtoys日記

毎日は書けないけど、、ひごろ考えていることを垣間見てもらえたらいいかな
と思います。