4月になった。杉の花粉もだいぶピークをすぎて少なくなって
きたようだ。先週の日曜日は午後から少し近所を歩く。桃山城の
桜が3分咲きくらいで(ソメイヨシノは3分咲き、しだれ桜は8分咲き
くらいの感じだった。)きれいだった。
この4月から次男も大学生、長男は就職2年目に入る。被災地には
そんな新しい出発の道を断たれたり、被災のハンディーを背負いながら
新年度を迎える子たちがたくさんいる。うちの息子たちも、そういう
同年代がたくさんいることをニュースなどで知ることで、きっとなにかを
感じていることと思う。
原発の不安は続いている。ひどく損傷したらしたで放射線量が高くて
修理したくても近づけない、それで事態は悪化する。そういう悪循環をもともとかかえた
ものなんだということが今回よくわかった。本当にやっかいな代物だ。
これを「絶対安全」と言い張って推進してきた電力会社や関係機関、政府
にあらためて大きな怒りを禁じえない。もちろんそういう原発への疑問は
ずいぶん前から自分自身も持っていたし、反原発についての書籍なども
読んでいたはずだった。でも、年月を経るうちに自分の感覚も劣化していた
ように思う。「安全が守られるなら仕方ないのかも」というあきらめに似た気持ち
で暗黙に認めてきたような気がする。今回、そんな「居眠り」状態から強制的
に揺り起こされた。皆が原発のこと、代替エネルギーのことなどを自分の
問題として考えざるを得ないところに放り出されたのだ。
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