8月20日(土)〜21日(日)は、富山へ。7月から、富山県こどもみらい館でずっと展示している私の個展
「元気印のおもちゃたち」展にともなうおもちゃ教室で行ってきたのだ。
20日の午後4時頃に富山駅に着く。富山駅は工事中で、少し仮設っぽい駅だった。もうすぐ新幹線がここ
に通るので、駅を改装しているらしい。こどもみらい館の方によると、新幹線への地元の期待はとても高いそ
うで、県民は皆テンションがあがっているとのこと。富山駅から20分ほど在来線に乗って、富山県第二の都市・高岡市へ。
驚いたのは、富山駅でも高岡駅でも裏の白いキップだったことだ。つまり、自動改札ではないということで、駅員が
昔ながらにキップを受け取って判を押すのだ。これはひさしぶりの体験だった。
とりあえずホテルにチェックインして、夕方の6時にこどもみらい館のFさん、プランナーのTさんとロビーで落ち合い、
食事へと向かう。高岡市内の居酒屋で海の幸を魚に、おもちゃや子どもをめぐる話、児童館の体制(主に指定管理者
制度に関わること)についての話で盛り上がる。プランナーのTさんという女性は、20年くらい前からこどもみらい館に
外部から関わっておられる方で、職員ではない立場だからこそできる企画案や人選をいろいろと提案されてきた。我々
おもちゃ作家にも造詣が深く、「この人のおもちゃは面白い!」という審美眼の確かな方である。皆50代の似たような世代
なのも手伝って、話もはずんだ。
翌朝、少し早起きしてホテルのバイキング朝食を済ませて、外に散歩に出てみた。歩いて10分くらいで「高岡大仏」に着く。
高さ5mくらいの大仏で、明治時代に再建された比較的新しいもの。その近くの高岡城跡公園まで足を延ばす。お城はもう
ないが、本丸跡は広場になっていた。高岡藩は、加賀藩の「支藩」だったそうで、今は富山県だけどもともとは加賀(石川)
よりの立場だったわけだ。歩いていると、きれいな路面電車が通っているのに出会う。富山県はこの路面電車がなかなか
良くて、かっこいい車両が走っている。ヨーロッパっぽい低床のしゃれた電車なのだ。
高岡市内を走る路面電車(万葉線)
10時頃にみらい館のFさんに迎えにきてもらって、館に向かう。午前中は展示物の修理などをしてすごす。午後からはおも
ちゃ教室。今回はバスケットのフリースローゲームのおもちゃを作っていただく。参加者の中に「おひさしぶりです」と挨拶され
た若いお母さんがおられ、とっさに誰か思いだせなかったが、自己紹介されてわかった。大阪の科学振興の施設に過去に勤め
ておられて私のおもちゃをプレイコーナーで使ってくださっていたのだ。その頃修理などでいろいろやりとりさせていただいた。
ときどき、各地でこうした出会いがある。長くこの仕事をしてきたからかな・・。
参加者の皆さんがおもちゃ作りをひと通り終えたところで、皆さんを引き連れて館内の私のおもちゃの展示ギャラリーへ。
おもちゃの前でコンセプトや遊び方を作家自らが説明するという「おもちゃツアー」だ。おもちゃ作りだけでなく、おもちゃ作家の
仕事の全体像にふれることができる有意義な教室となった。
帰り、特急サンダーバードの中で高岡駅で買ったお弁当を食べる。「富山湾」と名付けられたその弁当がなかなかうまかった。
|