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2011年12月22日(木)
高知にて A

 の日の朝、少し早く起きて、ミュージアムの裏山に登る。山道は遊歩道になっていて少し登ると展望台があった。
道の脇の水たまりを見ると氷が張っている。
 朝食後、今日の木のおもちゃ教室の準備のため会場に向かう。クリスマス前という時期なので「シーソーサンタ」
という題材を作っていただくことになっている。たくさんの参加者が来てくださった。マンパンマンミュージアムの性格上
やはり3歳〜5歳くらいの子どもたちが多い。親子で手わけして作っていただく。皆さん、ちゃんと完成して午前の部が終了した。
サンタの顔などを自分で工夫してヒゲをつけたりいろいろと楽しんでいただいたのだが、アンパンマンの顔にした方もいた。



 昼食はホテルのレストランでカツオのタタキ定食を注文。高知ではやはりこれははずせない。旬は春だそうだが充分
うまかった。学芸員の方と食べていると、若い夫婦が挨拶をしてきた。「一緒に展示させてもらっている武田です。」と聞き
「ああ、初めまして」とご挨拶。今回、もう一人の出展者として木の動物を展示している武田勇馬さんご夫妻だった。
 昼食をご一緒しながらいろいろとお話させていただいた。木のおもちゃ作りを始めてそれほど年数が経っていないので
まだ本格的には販売をしていないという32歳の武田さん。制作のこと、デザインのこと、販売のことなど、私に聞きたい
ことがいっぱいあったようだ。
 話しこんでいるうちに午後の部の時間の5分前になっていた。あわてて会場に戻る。武田さん夫婦も「勉強のため」と私
のおもちゃ教室に参加してくれた。会場に行くと、知り合いの顔があった。須崎市のほうで自給自足暮らしをしながら夫婦で
家具作家として活動している「刻屋」の植村さんだ。彼女は「お久しぶりです」と、赤ちゃんをだっこしながら挨拶。3人の子連れ
で参加してくれたのだった。そして、話を聞くと、武田さんがこの植村さんの工房を間借りして制作しているというではないか・・。
世の中狭いなあ・・・。また知り合いの輪が広がって、うれしい日になった。
 午後の部も終了して、片付けなどをしていると、もうあと1時間ほどで帰りの電車の時間が迫ってきた。皆さんに挨拶をして
早々に土佐山田駅まで送っていただくことに。
 帰りの列車もやはり「アンパンマン号」だった。こうして、アンパンマン漬けの二日間が終わった。
 出発の前日、この二日間を空けるために注文のおもちゃを7つくらいの荷物に詰めてなんとか出荷し、ぎりぎりの日程で出てきた。
疲れた身体で出発したのだが、高知で新しい出会いもあり、帰りはなんか元気になっている自分に気がついた。

2011年12月20日(火)
高知にて@

 知も寒かった。この17日〜18日、高知県香美市の「やなせたかし記念館」でワークショップのため
行ってたのだ。南国だから暖かいだろうという予想ははずれ、朝は霜が降りるほど冷え込んだ。でも天気
は良かったので気持ちは良かった。
 京都発ののぞみで、岡山までは1時間ほど。あっという間だ。岡山から土讃線の特急「南風7号」に乗り
換え。この列車は「アンパンマン号」になっていて、車体だけでなく、車内の天井にもアンパンマンのキャラ
クターが描かれていた。すでに12時近くになっていたので岡山駅で駅弁でも買おうと思ったけど、気が付く
と発車まであと5分しかない。「南風」の車内販売に期待してみることにした。
 ところが、車内販売は無かった・・。もう2時すぎになろうとしている。車窓は「大歩危」という徳島県の景勝地
で、渓流が続く。やがて「次は土佐山田」というアナウンスがあり、アンパンマンミュージアム(やなせたかし記念館)
に一番近い駅なので降りることに。『駅前でなにか食べよう』と思って下車したが、これがまたひなびた駅で、あまり
何もなさそう・・。仕方が無いので、近くの香美市立美術館に行ってみることにした。ちょうど彫刻家の「舟越桂」展
をやっていたので見たかったのと、美術館ならカフェくらいあるのでは・・という期待もあった。
 結果としては食べる所はなにも無かった。展覧会は良かったけど・・。
結局、そこでTELして、アンパンマンミュージアムの方に車で迎えに来ていただき、昼食は着いてからということにした。

 着いてすぐ、近くの道の駅で食事をしてから、私のおもちゃを展示していただいている「やなせたかし記念館・別館」
へ向かう。学芸員の方々と少し打ち合わせなどをしてから、隣の「詩とメルヘン館」を見に行く。ここ、アンパンマンミュー
ジアムは、本館であるアンパンマンミュージアムが、アンパンマンの原画やキャラクターのテーマパーク的な展示館。
「詩とメルヘン館」はやなせたかし氏の色々な原画をはじめとして、絵本作家や、メルヘン画と呼ばれる詩的なイラスト作家
、画家の原画展などが開かれる。そして、私の「イキイキ木のおもちゃ展」が開かれている別館。敷地内に3館の展示施設
があるのだ。キャラクターの名前を冠したミュージアムなので、キャラクターテーマパーク色一辺倒かと思われがちだが、
ここはむしろ、やなせ作品の芸術性の紹介、絵本作家の拠点的な場の提供といったことに力を注がれていて、そういう活動
の一環として今回の木のおもちゃ展も企画された。


広い芝生広場の高台の上にミュージアムがある。右隣はミュージアムのオフィシャルホテル・ピースフルセレネ
 
 
夜、ミュージアムの隣に立つホテルに宿をとっていただいたのだが、チェックインして部屋に入ってびっくり。絨毯もアンパンマン、
カーテン、ベッドカバーもアンパンマンキャラの柄。(10年前にここで展示をした時にも泊ったのだが、その頃は内装は普通だった)
その夜はアンパンマンに囲まれてぐっすり眠ることになった。(続く) 

アンパンマンキャラ柄のベッド。子どもたちならうれしいだろうな。
 

2011年12月13日(火)
東粟倉おもちゃ村構想

 に寒くなってきたこの土日、岡山県の美作市のほうに行っていた。旧東粟倉村にあった
「現代玩具博物館」が湯郷温泉に移転し、建物が空家になって残っているので、村の有志
が村の財産を再利用する活動を始められた。再利用というより、新たに新しいおもちゃ関連の施設を立ち
あげようという試みで、「東粟倉おもちゃ村」という名称も決まっている。創作おもちゃの展示、
ワークショップ、創作おもちゃの販売などが総合的にできる施設として構想されている。まだ
美作市と交渉中の事柄も多く、OPENにこぎつけるまでクリアしなければならない課題は多い
ようだが、Mtoysが事務局を務めるおもちゃ作家のグループ「エトセトラ」としても協力していくつ
もりだ。
 今回、そういうわけで、エトセトラメンバーが、上記の有志の一人である東粟倉のおもちゃ作家
彦根さん(ペンション「きつつき工房」も経営)を訪ねた。このプロジェクトの進み具合や、我々が
協力できることなどについての話合いをさせていただいた。話もそこそこにペンションきつつき工房の
広間で夕食がはじまり、そのまま忘年会に突入。楽しい時間を過ごさせていただいた。
 納期に追われて制作でヘトヘトの毎日なので、無理やり東粟倉に来てよかった。静かな大自然
に包まれて、ひさしぶりにのんびりとした気分を味わった。深夜、皆で外へ出て皆既月食を見る。
星がとてもきれいで、オリオン座やカシオペア座、天の川などが鮮明に見えた。とても寒かったけど、
仲間どうしの会話で心は温かかった。

11日の朝の東粟倉。霜が降りて地面は白い。                              旧博物館の建物

 次の日、旧博物館の建物周りの草刈りと芝の整理をお手伝い。心地よい汗をかいた。昼食後、隣村の
西粟倉村の木材振興プロジェクト「森の学校」のショップを覗く。高感度のデザインの木工品が並んで
いた。そんな時携帯が鳴る・・取引店からだ。納期の確認とか注文の連絡だった。急に現実に引き戻された・・。


2011年12月9日(金)
「羽田美智子の京都専科」に出演

 たTVの取材を受けた。今度は地元の放送局・KBS京都の「羽田美智子の京都専科」という番組。
この番組の過去の放送アーカイブを見ると、京都の伝統工芸とか、町屋についてとか、いわゆる「京○○」
と名のついた職人さんや作家さんなどばかりだった。今回、木のおもちゃを取り上げていただいたのも初めて
の試みで、しかも伝統的なものづくりではなく新しいデザインの分野の紹介も初めてのようだ。私自身、特に
京都でやっていることに特別の意味を感じたことはなかったので、お話をいただいた時は『えっ?なんで私?』
と思った。
 今日、その収録があったのだが、女優の羽田美智子さんが自宅の工房におみえになり、制作しながらお話
する場面などを撮った。毎回羽田さんは着物での出演なので、木くずやほこりだらけの私の工房に入っていた
だくのも気がひけたのだが、気さくな感じの羽田さんは気にするそぶりも見せずにインタビューしてくれた。
 その後、いつもお世話になっている近くの木のおもちゃ店「キッズいわき・ぱふ」に移動。店内で羽田さんに私
におもちゃを説明したり、おもちゃ作りへの思いなどについて対談したりした。前の関西TV「よ〜いドン!」と同じ
ような展開だが、前回はお笑い芸人ロザンとのやりとりだが、今回は女優さんなので場の空気も少ししっとりと
した感じ。
 「飛んでキャッチ」の動きが羽田さんの壺にはまったらしく、人形がくっついた時に「可愛い!」と大笑いされて
いた。

 この番組の放送日は来年1月なので、またはっきりと放送日がわかればインフォメーションしたい。基本は京都
ローカルだが、BS11でもやっているのでBSなら全国で見れるはずだと思うんだけど・・・。


Mtoys日記

毎日は書けないけど、、ひごろ考えていることを垣間見てもらえたらいいかな
と思います。