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2014年11月2日(日)

 し前の台風が過ぎて以降、比較的爽やかな秋の日々が続いている
ように思える。11月1日は、映画「SAYAMA  みえない手錠をはずすま
で」を見に行く。
狭山事件」と呼ばれる50年前に起きた冤罪事件で、被差別部落出身
の石川一雄さんが「犯人」としてでっちあげられたことから「差別裁判」
と言われて、長年無実を勝ち取るために闘われてきた。この「被告」石川
一雄さんの現在(仮出獄中)の生活や想いをドキュメンタリーにした映画。
硬いテーマの割には自然な石川さんの姿がずっと写され、肩に力の入らな
い内容であり、芸術性の高い映画になっていたように思う。



 次の日の2日は、彦根へ。次男の下宿しているアパートにちょっと
持って行くものがあったので、夫婦で車で出かけた。次男に会うのは
夕方からなので、彦根の近くの多賀大社に行ってみることに。広い境
内には七五三の家族連れがたくさんいた。
神社だけでは物足りないので、少し歩いて、周辺の低い山(青龍山と
いう山)に登ってみた。丸太で階段が作ってあり、登りやすくしてあ
るのだが、ずいぶん人が入っていないような感じで、草が生い茂って
道を隠しているし、クモの巣がすぐに顔にひっかかるしで、少々大変な
思いをして登った。雨がやんですぐだったので上から向うの山々をみる
と雲海のようにもやがかかり幻想的な風景だった。

  
多賀大社には石の太鼓橋がある            多賀そばも名物

 夕方ちかくなり、次男にTEL。夜通し友だちと遊んでいたとのこと
で、さっき起きたとこだという。「片付けるから来るのちょっと待って
と言うので、『よほど汚いのか、見られたら都合の悪いものもあるのか・
・・』などと思いつつも近所の本屋に入って、時間をつぶす。
 1時間ほどして下宿に向かう。片付けたというのが「えっほんま?」と
思うほど乱雑。『これよりひどかったということか・・』と想像する。
夕食を一緒にどこかで食べる予定だったがその前に3人でお片付け。すっ
きりきれいになったところで食事にでかける。
食後、下宿に送り届けて、我々は帰路につく。

2014年10月6日(月)
アートクラフトフェス丹波

 いお天気に恵まれた10月4日、丹波で恒例のアートクラフトフェ
スティバルが開催された。京都から丹波にむかう街道には、「丹波黒豆」と
書いたのぼりがあがり名産の黒い枝豆の即売所がたくさん並ぶ。
 開会と同時にたくさんのお客さんがブースに来てくださった。ブースには
1日中、木のおもちゃで遊ぶ親子連れの姿があった。
 私のおもちゃは動きや操作を楽しむものが多いので、「男の子向き」とと
られる場合もあるのだが、今回見ていて、そういう片寄りは全然無いなあと
いうのを改めて感じた。
男の子も女の子も長〜い時間遊んでいて、お母さんが「さあ・・もう帰るよ!
」と言ってるのに「もうちょっと」と粘る子が多かった。やはり、動きや操作
によって「うまくいった」という達成感を味わう楽しさに男女差は無いのだ。


 ただ、ずーっと「接客」しているのはとても疲れるので、お客さんが
とぎれた時をねらって会場をうろうろする。いつもお会いする出展者の
知り合いと立ち話をしながらぶらぶらと見て回るのが楽しい。今回、初め
てお会いした高知県からの出展者(木工)の方。実は奥さんのほうをよく
知っていて、彼女が関西に居た頃からの知り合い。木工を始めて、この旦
那さんと知り合い、高知に移り住んだのだ。何年か前、高知のアンパンマ
ンミュージアムでおもちゃ展をやった時にも来てくれたりした。旦那さん
とは今回初めてお会いして、しばらくお話でき、とてもいい感じの方だっ
たのでなんかうれしかった。

 二日目の5日はあいにくの雨。台風が近づいている。出展者の皆さんは
それぞれ雨対策を工夫していて、タープの横を囲むシートなどを着けて雨
を防いでいた。いつも用意の悪い私は、なにも防ぐものがないので雨がき
つくなるとどうしても作品が濡れる。思い立って会場を出て歩いてすぐの
ホームセンターに行き、農業用のビニールとクリップを買い、タープの周
りを囲ってみた。効果はバッチリだった。ただ、このビニール、くっつき
防止用なのか全面に「シッカロール」のような粉が塗られていて、触れ
ると服が白くなる・・。雨水で雑巾を濡らしてビニールをときどき拭く。
すぐにお客さんが来るので中断。なんか1日中ビニールを拭いていた
気がする。
 でも、結局雨風がきつくなることはなく、曇り時々雨といった感じだっ
たので助かった。
 

2014年9月5日(金)
今年の夏は

 年の夏は結局仕事以外ではどこにも旅行には行けなかった。
ひとつの理由はもちろん仕事が忙しすぎることだが、もうひとつには
妻が1昨年と同じ場所(右足首)を8月はじめに剥離骨折したこと。
そんなこんなでウォーキングにもあまり行かず。息抜きに買い物などに
でかけるくらい。

 お盆に帰ってきた長男が、7月にカンボジアに旅行に行って、お土
産をくれた。それが写真のハンモック。工房に吊るして休憩用に使
っている。工房漬けの現状にぴったりといえばぴったりのお土産だっ
た。

 今年の盆は、長男(名古屋)、次男(彦根)ともに帰ってきて4人
揃った。宇治橋のたもとにある「100均じゃない」回転寿司屋に4
人ででかけたが宇治川は増水してこわいくらいの流れだった。


 9月に入り、イベントが無いので制作に励む毎日が続く。おかげさ
まで定番の商品(「ぼかん」「メイズ」「飛んでキャッチ」「もぐら
たたき」「音車」「ラリー」など)の発注がとぎれないので、忙しさ
は変わらないまま。 そんな中、ホームセンターや銀行などに行った
帰り、近所の黄檗公園の駐車場に車を止めて、コンビニで買ったレギ
ュラーコーヒーなどを飲みながら少し文庫本を読む。唯一の息抜きの
時間。家で休憩するよりもリラックスするのはなぜだろう。

2014年8月20日(水)
東粟倉おもちゃ村で

 だお盆休みの方もいる8月16日(土)〜17日(日)に
岡山県美作市にある「東粟倉おもちゃ村」でおもちゃ作り教室。
「エトセトラのおもちゃ祭り」と銘打ったこのイベントも今年で3回目。
大阪・堺市で工房サニープレイスを主宰する青木宏子さん、京都
で布おもちゃTA-TANを主宰する大江委久子さん、同じく京都の私
Mtoysアトリエ主宰の松島洋一、そして地元の工房童主宰・若林
孝典さんの4人。(「エトセトラ」についてはこのHPのエトセトラの
ページ参照のこと)それぞれがオリジナルの題材を、おもちゃ村に
来館した親子連れなどに作っていただいた。

 私が持って行った題材は「ポキポキ恐竜」と「ミニメリーゴー
ランド」の2種。里帰りしておばあちゃんやおじいいちゃんと一緒に
来てくれた子も多く、皆さんとても楽しんで作ってくれた。

 夜は、この東粟倉おもちゃ村の運営を担う地元のおもちゃ作家
彦根泰男さんの経営するペンション「きつつき工房」で皆宿泊。イベ
ント中の組木ワークショップのお手伝いで来られている倉敷の甲本さ
ん夫妻(組木の会会員)も交えて、楽しい夜となった。

    
翌朝の東粟倉は、朝もやがかかる美しい風景。

 帰り、渋滞情報を見るとやはり兵庫県の吉川あたりから宝塚ま
で16kmくらい渋滞しているようだ・・。そこで、渋滞に入る直前
で中国道から舞鶴自動車道に入る。これで丹波篠山あたりで降り
て、「デカンショ街道」といわれる道を京都の亀岡まで走るのだ。
結果的にはこれが大正解で、1時間位でスムーズに亀岡に着き、今
度は京都縦貫道に乗ると、いっきに京都・宇治方面に30分くらい
で着いた。
 同乗していただいて帰ってきた大江さんを近鉄向島駅で降ろし、
家にTELする。遅くなると思って夕食はなにも無いとのこと・・。
『もう家がすぐ近くなのに外食するのもなあ・・』と思い、マクド
ナルドのドライブスルーでハンバーガーなどを買って帰った。ふだん
食べることもないのでたまにはうまかった。

2014年8月18日(月)
京都の町屋ギャラリーで木のおもちゃ展

 都の中心部、京阪三条から歩いて5分くらいのところにある
カフェ・ギャラリー「フク和ウチ」で木のおもちゃ展が開かれている。
出展者は、組木玩具の第一人者・小黒三郎さん、積木玩具の
巨人・和久洋三さん、ユニークなからくり(オートマタ)玩具の山川
マサミさん、そして私・Mtoysアトリエ・松島洋一の4人。
 ふだんめったに一緒に展示することないメンバーの珍しい展示
会となった。私は、先日、注文があった品を届けがてらギャラリーに
伺わせてもらった。京町屋を改装したギャラリーなので、落ち着いた
「和」の空間。そんな場所に比較的斬新な木のおもちゃが並ぶのが
面白い。小黒さんや山川さんの作品は「鑑賞」ということも目的に含
まれるおもちゃなので、展示してもしっくりくるのだが、私と和久さんの
ものは子どもが遊ぶ、いわば「実用品」的な玩具。静かに展示されて
いるのには少々適していないかも・・。ただ、触って遊んでいただける
ようにしているので、コンセプトは伝わると思う。
 玩具展ということでふだん訪れない親子連れも多く見に来ていた
だいているようで、にぎやかな展示会となっているようだ。
会期は8月20日まで。

2014年8月9日(土)
西宮ガーデンズ

 風が近づく今日8月9日、兵庫県西宮へ。行きの高速道路で
はすごい雨で前方の視界も悪かった。1時間ちょっとで西宮ガーデン
ズに到着。ここは、西宮球場の跡地に建てられた巨大なショッピング
モール。この中に1日おもちゃ教室を開催する「NHK文化センター
西宮ガーデンズ」がある。
 着いて、昼食。ガーデンズ内はどこも混んでいるので、阪急西宮北
口駅まで歩いて、「阪急そば」で済ませる。いわゆる「立ち食いそば」
(実際にはカウンター席だけど)の店だけどけっこううまいのだ。

 教室は題材が「メリーゴーランド」なので女の子が多いかなあと予
想していたが、ふたを開けてみると参加者20名中、半数が男子だっ
た。
 親子教室ではなくて、子どもだけでの参加(同伴してきた親は買い
物などをして終了時間に来ていただく)なので、少々お手伝いをしな
いといけないこともあり忙しかったが、予定の3時半には皆完成。
思い思いにカラーリングしたメリーゴーランドをうれしそうにかかえ
て皆帰っていった。

 
カラーリングには、最近「マスキングテープ」も使っもらっている。マジック類で
 塗るのもいいのだが、テープだと発色も良くポップな印象になる。


 帰りは雨がやんでいた。台風はまだだいぶ南のほうらしい。ただ
大雨には注意が必要だということ。
 夏の出張おもちゃ教室もほとんど終了した。あとは岡山県の東粟倉
おもちゃ村での「エトセトラのおもちゃ祭り」を残すのみ。ただ、お
店に納品しないといけない商品の制作はまだまだ続くので結局のんび
りできないままかな。

 

2014年8月2日(土)
観覧車作り

 し雨模様の今日8月2日、「よみうり文化センター千里中央」
で1日おもちゃ教室が開催。今回は「観覧車」。夏休みの工作として
子どもたちがたくさん参加してくれた。ゴンドラが回転するこのおも
ちゃ、機構的に少し複雑なのだが、できるだけ子どもたちが作りやす
いように工夫した。こういうメカニックな部分のあるおもちゃは、
「意味はわかるが技術的にちょっとしんどい」か、あるいは「意味は
わからないけど技術的には簡単」かどちらを優先するかが考えどころ。
今回、木のフレームで六角形になっているのだが、竹串でつなぐだけ
でフレームができるようになっている。つまり「意味はわかりにくい
が工作は簡単」にしたわけ。しかし、この「意味がわかりにくい」と
いうのが曲者で、子どもたちの中には『これはどこの部分になるんだ
ろう?』とよくわからずに作っている子もたくさんいたと思う。それっ
て作るモチベーションが若干下がってしまうので、「工作は楽なのに
ちょっと気分的にしんどい作業」になったりする。難しいなあ・・と思
った。
 でもその作業のトンネルを抜けたら、いろいろと楽しい作業が待って
いるので、皆クリアーしてくれた。ちょっとほっとした。


 ここのところ1日おきに教室があってとてもハードな毎日。一昨日
の高槻市富田から京都市内でのギャラリーへの搬入のための移動の途中、
あまりに眠くてサービスエリアで休憩。エンジンをかけたままクーラー
の効いた車内で昼寝。30分くらい寝ただろうか・・
「はっ!」と起きて『あっやばい!運転中に寝てしまった!』と勘違い。
周りを見たら駐車場だったのでほっとした。夢で良かった。疲れもたまり
がちなので気をつけなくちゃ。


2014年7月31日(木)
富田青少年交流センターでおもちゃ教室

 「おもちゃ作家の仕事を知る」というテーマと、おもちゃ作りを
組み合わせたワークショップが行われた。大阪・高槻市の富田青少年交流
センターでは、ここ何年かのプロジェクトとして「子どもたちにいろいろな
仕事の現場や本人を知ってもらい、仕事というもののイメージを広げる」と
いう取組をされている。今回のワークショップもその一環。
 7月29日はまず小学1〜2年生。私のおもちゃ作品を紹介したあと、わ
かりやすく噛み砕いた「おもちゃ作家」の仕事を簡単に話す。聞いてから子
どもたちは感じたことをワークシートに書く。ワークシートを後で見せてい
ただくと、「おもちゃ作家は〇〇です。」という欄の〇〇のところに自分の
感じたことを書くわけだが、「おもちゃをつくるひと」とか「かんがえるひ
と」とか書かれていた。もうひとつの欄には、「まつしまさんは〇〇です」
というのがあった。〇〇のところには「たたくおもちゃをつくる」とか「つ
くるのがうまい」とか書いてあったが、なかには「おもちゃがすきですか
」と何故か疑問文が書かれているのもあって思わず笑ってしまった。



 工作の時間には、自在に動いていろいろなポーズをとらせることが
できる「ポキポキ恐竜」を作ってもらう。ゴムひもでつながっている
ので、結んだりする作業が低学年には大変だった。
でもできた恐竜に皆大喜び。「これで恐竜ごっこしよな!」とお友達と
盛り上がっている子もいて、『低学年にピッタリの題材だったな』とう
れしかった。


 一日あけて、今日7月31日は小学3〜4年生。やはりはじめの30分
ほどは「おもちゃ作家のしごと」について学ぶ時間。ワークシートには
「新しいおもちゃを考えるひと」というような内容もあって、アイデアを
出す仕事だということも理解してくれたようだ。
 工作の時間は、「ミニメリーゴーランド」。今回はメリーゴーランドの
上で回るものが、馬だけではなくて馬車とか、車とか飛行機とか船とか、
子どもたちの発想でいろいろなものが作れるように素材を用意。子どもた
ちも楽しんで「ペガサス」にしたり、ヨットにしたり、面白いものがいっ
ぱいできていた。


 午前中に富田青少年交流センターの教室を終え、その足で京都市内へ。
東山区新門前通付近にあるギャラリー「フク和ウチ」さんにうかがう。
ここで明日から木のおもちゃ4人展が始まるのでその搬入。組木の第一人
者・小黒三郎氏、積木や基本形態のエレメント玩具で無限の造形をこども
たちが広げるメソッドをお持ちの和久洋三氏、からくり系のユニークな玩
具作家・山川マサミ氏、そして私・Mtoys松島という組み合わせだ。特に
小黒、和久両氏はおもちゃデザイナーとしては「大御所」クラスの方々な
のでご一緒させていただけるのは光栄だ。日本おもちゃ会議創成期から20
年以上折りにふれておつきあいしてきた、私にとって長いおつきあいの
お二方でもある。
 「組木」「積み木」「からくり」そして私の「アクション」という4者
4様のおもちゃ。どのような化学反応が生まれるだろうか?楽しみだ。


Mtoys日記

毎日は書けないけど、、ひごろ考えていることを垣間見てもらえたらいいかな
と思います。