Mtoys日記       
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2015年11月15日(日)
えひめのあるくらし

 日でかけた京都の一乗寺方面へ、今日偶然また行くことにな
った。今回は叡山電鉄・一乗寺駅近くの、書籍と雑貨の「恵文社」さん
へ。
 ここの「コテージ」というギャラリースペースに「えひめのある
くらし」という展示会を見に行ったのだ。題名の通り愛媛県の木・
陶・布・食に関する高感度のモノたちが並ぶ。
 一乗寺駅を降りて5分ほど歩くと、洒落た外観の恵文社が見えて
くる。中に入って本屋スペースの奥、中庭をはさんで「コテージ」
がある。

 入るとすぐ出展者の一人、株式会社・大五木材の高橋社長の顔が
見え、久しぶりの再会に固い握手。大五木材さんは、ご主人(社長)
が材木屋、奥様は木のおもちゃのお店を営んでおられる。私は素材
面では社長に、おもちゃの販売やおもちゃ教室の企画では奥様にと、
ご夫婦共に長年お世話になってきた。
 展示されているのは、高橋社長がオリジナル商品として開発した
「森のかけら」や「誕生木プレート」「家紋マグネット」などが並ん
でいた。端材をいかに活用するか・・ということから生まれた一連の
商品群だ。だが、デザインも良く、商品としての説得力もついてきて
単なる「端材利用商品」という域を超えてきている。

 
熱心に説明する高橋社長           その他のえひめグッズたち
 
 木製品の他には、砥部焼、今治タオル、柑橘系の特産果物などを使
った食品やコスメ、服飾などなど、おしゃれでイイモノがたくさんあ
った。私はジャムと青海苔を購入。
 ちょうど見に来られていた中に、高橋社長がグッズのロゴ入れなど
を依頼されているハンコメーカーの常務の方がおられ、高橋社長をは
さんで話がはずんだ。いろいろと私の仕事とのコラボの可能性や、加
工面での相談事などが出来、新しい出会いが生まれた。

 場所になったこの恵文社さんもまた落ち着いた雰囲気で、子どもの本、
美術書なども充実しており、文化の香り高い書店。雑貨類もまたミュー
ジアムショップのような渋い品揃えで、いろいろとほしいものがあった
がここはまたの機会にしてがまんがまん。

 とても暖かくいいお天気の中、帰りは出町柳駅から京阪三条まで歩い
た。どこもけっこう人がいっぱいで、やはり観光シーズンの京都だなあ
という感じ。

2015年11月7日(土)
秋の工作教室

 の時期はあまりおもちゃ作り教室で出張することはない
のだが、一か所だけほぼ毎年担当させていただいているのが、大
阪府高槻市の南大冠公民館で開催される地域文化祭での教室。
 今年は曇り空で人出はどうかなあと思ったが、結果としては
盛況で、持っていったおもちゃキットは100セットほどが無く
なっていた。


 今年作ってもらったのは「尺取り虫」。薄いプラバンの弾力
を利用して、指で動かすと本当の尺取り虫のような動きをする。
堅い木がやわらかい動きをする面白さと、カラーリングする楽
しさが受けたようだ。
 どんどんやってくる子どもたちに次から次へと教えていくのは
大変だったが、先にやった子が友達を連れて現れて「僕作り方わ
かるから教えたるわ」と言ってくれる。見ていると「この穴のつ
いたほうが下向きやで」とか的確なアドバイスをしている。地域
の行事だけに知り合いや兄弟での参加も多く、こういう「教え合
」の風景がけっこう見られた。こちらとしても大助かりだった。

 一日中の行事なのでお昼はいつも周辺のお店で食べる。今回は
定食屋さん。おかずを取って、飯と味噌汁などを頼む昔なつかし
い小さなお店。粕汁を頼んだのだがこれがうまかった。たまには
こういうところもいいなあと再認識。

 クリスマスが近づき、毎日お店に納品する商品の制作に追われ
ている。たくさん商品を作るということは材料や箱なども足りな
くなるということ・・。納品して代金が入るより前に材料関係は
仕入れなければならない。
 身ひとつでできる仕事と違ってこういう製造業は作れば作るほど
経費もかかる。「自転車操業」という言葉が頭をよぎる。いや、私
の規模だったら自転車というより「三輪車操業」くらいかな・・。



2015年10月25日(日)
コッコ・アトリエ

 し肌寒い日となった25日の日曜日。京都市の北東
、北白川の住宅街にある個人美術館へ行く。
ここは「小門光男木彫美術館」というところ。この場所を
借りて、知り合いの方が、お仲間とこどもアトリエを営ん
でおられる。「コッコ・アトリエ」という名で、こどもた
ちと様々なアートや表現の体験活動をしており、今日はそ
の集大成的なイベント。作品展だけにとどまらず、これま
で関わったアーティストのワークショップや小さなバザール、
カフェ、お茶席など盛りだくさんな内容。

高台にある「小門光男木彫美術館」        内部

 今回、コッコ・アトリエを営む一人、筒井紀恵さんという方
からお誘いのハガキをいただいていたので伺うことにしたのだ。
筒井さんは、富山県にある大型児童館「こどもみらい館」にア
ドバイザリースタッフとして関わっておられ、私の大がかりな
展示会を2011年にこどもみらい館で開催した時にお世話になっ
た。(おつきあいはそれ以前からあったのだが。)
 その筒井さんがご自分の地元・京都でふだんやっておられる
活動がこの「コッコ・アトリエ」。何度かイベントのたびにお
誘いは受けていたのだが、忙しくてなかなか行けず今回やっと
伺うことができた。

 北白川通りを北に歩き、京都芸術短大を過ぎてしばらくして
山側に登っていく。閑静な住宅街の中にその美術館はある。と
ても見晴らしがよく、いいお天気だったので気持ち良かった。
 子どもたちの作品はすばらしかった。五重塔のスケッチでは、
黒のマジックでのみ描かせて、下描き無し、紙が足りなくなる
と足すという方法で表現させており、生きた線の迫力ある絵が
出来上がっている。こういう「条件設定」や「技法のアイデア」
の発想が秀逸なので、子どもたちの感性がうまく引き出せてい
るなあと感心した。

     
コッコ・アトリエのこどもたちの作品

 ワークショップも参加させてもらった。「紙のワークショッ
プ」で、アーティストの川端祥夫氏の指導のもと、A4くらい
の紙を自由に折り、折り目を活用して自由に塗り分けるという
もの。私はわざと曲線に折り、カーブの折り目が浮き出すもの
を作ってみた。そして、その次は、大きな障子紙のロールを使
って墨汁でペインティング。子どもたちはうれしそうに筆をふ
るう。私も横で描こうと筆を構えたとたん、パラパラパラッと
墨が雨のように降りかかってきた。真横のこどもが筆を小刻み
に降って墨をわざと紙に散らそうとしているのだ。おかげで私
のズボンには点々と墨の跡が・・・・。仕方なくそこを「避難」
して遠巻きで見せていただくことにした。

 その後、お茶席でおいしい上用饅頭と抹茶をいただいた。
お茶を運んでくれるのはなんと着物姿の白人女性。「キャロル
のお茶席」と銘打ったそのお茶席は、茶道を学ぶこの外国人女
性の主宰だったのだ。飲んだ後、見晴らしのいいその茶席から
見える「五山の送り火」の山々を彼女が教えてくれた。日本人
の私に外国人の彼女が少したどたどしい日本語で「五山の送り
火」のことを説明してくれている構図というのもなかなかオツ
なもんである。

 3時すぎに美術館を失礼し、静かな坂道を下っていく。叡電の
一乗寺の駅まで、いい散歩となった。

2015年10月11日(日)
京都丹州もくもくフェスタ

 都縦貫道が全線開通してまだ日が浅いが、初めて
開通区間を走った。10月10日の土曜日。
京都の北部・綾部市の「京都丹州木材協同組合」で開か
れた「京都丹州もくもくフェスタ」に参加するためだ。
 木材市場のいわば「林業祭り」のようなイベントで、
事務局からお誘いを受けたので『京都の林業振興に少し
でもお役にたてるなら』と思い、参加することにした。


 
                        会場のむこうには丸太がセリを待っている

 杉、ヒノキの大きな丸太がたくさん積んである広大  
な敷地の一部を使ってのイベントで、木製品ブースの
ひとつで出展させていただいた。連休の1日目という
こともあったのか会場は盛況で、親子連れがたくさん
ブースに来てくださった。おもちゃに一日中子どもが
「たかっている」いつもの光景がここでも展開された
のだった。


 今回は、ミニワークショップもやったので、用意した木の
おもちゃキットをたくさんのこどもたちが作ってくれた。
 食のブースが多く、お昼はおいしいとろろそば。その後
地元の鹿を使った「鹿コロッケ」なども食べてみた。

 クラフトフェアとは違うので作家の参加はほとんどなく
地元の木材関係の会社のブースなどが中心。私にとっては
アウェイな感じもあるイベントだったが、お客さんが私の
おもちゃにとても喜んでいただけたようで、そういう意味
では楽しかった。
 
 帰り道、木材市場から綾部ICまでの道には神社の秋祭り
の登りが立ち、本当にのどかな日本の田園地帯の風景。街なか
では味わえない季節感を感じながら帰りを急いだ。


 

2015年9月22日(火)
芦屋ロックガーデン

 ルバーウィークは、いいお天気になった。21日は
兵庫県の芦屋から「ロックガーデン」という岩登りのコース
に。関西では昔から有名な所で、親子連れでも登れる
比較的易しいコース。
 JR芦屋駅を降り、閑静な高級住宅街を山手に登っていく。
やがて山道に入るとすぐに「高座の滝」という滝があり、
そこから本格的な登りがスタート。花崗岩が浸食されて
できた岩のデコボコを登るコースがずっと続く。花崗岩
なので表面がザラザラと砂というか小石状に削れていて
滑りやすいので注意が必要。たくさんの若い人や親子連れ
が登っていた。頂上の「風吹岩」までは約1時間くらいあり
けっこうハアハアと息があがる。

 風吹岩でお弁当。適当な岩の上で食べていると、家族連れ
の子どもたちが「あっイノシシや」と騒いでいる。どこか下
のほうにでも見えたのかなとのんびりと食べていたら、10m
ほどむこうの木陰にイノシシ登場。体長は1mもない小型の
メスだった。そのへんを嗅ぎまわっているな・・と見ていたら
急にこちらのほうに歩いてきた。妻と二人で思わず立ち上がり、
真横に来たイノシシをビビりながらも平気を装い眺める。なん
とかそのままどこかに行ってくれるのを期待する。するとイノ
シシは置いてあった妻のリュックを嗅いでいたかと思ったら、
ガブッと噛みつき、リュックを持ち去ろうとする。あわてて私
と妻でリュックを引っ張る。恐怖を押し殺して引いていたら、
やっと口から離してどこかに去っていった。リュックはイノシシ
のよだれがべっとり・・。
 周りでたくさんの人がお弁当を食べていて、皆の注目の的
になってしまった。『かわいそうに・・・』という目で見られて
たんだと思う。若いお母さんがウェットティッシュを持ってきて
くれて「私も前にパンとられたことあるんです。これでリュック
を拭いてください。」と親切に持ってきてくださった。横で食べ
ていた単独男性達も「イノシシは噛みつきますよ。」「下の神社
で指をかまれてちぎれたおばさんがいてたらしいです」とかいろ
いろ教えてくれる。
 イノシシにはビビッたけど、思わぬ交流が生まれてそれはそれ
でよかったのかもしれない・・。

こうして写真に収めてた時はその後に起こる悲劇をなにも知らなかった

 風吹岩からは下り道を選択し、JR摂津本山駅方面に下りて行く。
駅に着いた頃には相当足は棒になっていて、少々クタクタに。軽く
ケーキとコーヒーでブレイクして帰路に着いた。