Mtoys日記       
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2016年6月27日(月)
おもちゃばこフォーラム京都

 雨まっただ中の6月25日〜26日、毎年恒例の「おもちゃ
ばこフォーラム京都」が開催された。今年の会場は、本能寺会館。
京都市役所の真向かいにある便利な場所。例年、畳の大広間で、
ぺったりすわってやるのが定番だったが、今年からは会議机とイス。
おもちゃばこフォーラム独特の雰囲気が変わってしまうのでどうか
な・・と思われたが、これが意外とスタッフにも参加者にも好評。
畳だと一か所に長居するときはいいのだが次の場所に移動する時「よ
っこらしょ」という感じになるが、イスだとさっと動けるという利点
が大きかったかな。会場の広さもだいぶ大きくなったのでたくさんの
人の動線もラクだった。
 お子さん連れで家族で参加する方も何組もいる。参加費はけっこう
かかってしまうのだが、ワークショップ、ライブショー、宿泊、こど
もプログラム、講演など思い切り楽しんで「元をとって」帰っていか
れる。
 最近、京都で土日に宿をとるのはとても困難になっていて、価格も
高騰している。そんな中で、京都で1泊してワークショップ、ライブ
などを楽しんで過ごせるこのおもちゃばこフォーラムはかえって「安
い」といえるのかもしれない。

 毎年、この会場でだけお会いする人もたくさんいて、1年ぶりの再
会を楽しむ。このイベントの合言葉である「おもちゃをはさんで一緒
になって遊んだり考えたりしよう」という光景が文字通りそこここで
展開されるので、いつも充実した二日間となる。


 夜、我々おもちゃ作家は、「夜のワークショップ」と銘打ったプロ
グラムを担当していて、申し込んだ方々とじっくりとものづくりを
する。私の用意した今年の題材は「小鳥のモビール」。ポスカなどの
マジック類で色を塗ってもらうと、どうしてもどぎつい感じの色味に
なり、厚塗りになってどうも私はあまり好きではないので今回はアク
リル絵具を用意した。ただ、どうしても時間がかかってしまい予定時
間を30分くらいオーバーしてやっと終了。その後、フリータイムに
なるが、話の輪ができたり、ボードゲーム大会が始まったりして、皆
なかなか寝ない。我々スタッフは、年齢も高くなってきたこともあり、
早目に就寝。私は部屋のクーラーが寒くて、しょっちゅう目が覚めて
しまい、あまり寝られなかった。
 すべてのプログラムが終わるのが、26日の午後3時。参加者の皆
さんが帰った後、スタッフが車座になって簡単な反省会。参加者のア
ンケートを回覧するのが恒例。宿泊してのイベントなので、参加者への
配慮などもけっこう細かくなる。ばーっと無料で人を集めて「盛況」を
誇るイベントは一見すごい。だが、決して安くない参加費でもなおかつ
来てもらえるこのおもちゃばこフォーラムは、質の高いコンテンツと、
滞在型のじっくりした交流、部屋や食事などホテルそのもののサービス
面などなど、きめ細かい配慮が求められる。だからこそ、こうして参加
者の声を即座にアンケートで、皆が確認して次に活かしてきたことが、
23年も続けてこられた秘訣のひとつなのだと思っている。
 

 

2016年6月7日(火)
二度目の和束町

 がシトシトふる中、二度目の和束町行き。細い山道を
抜けて行かなければならないので、対向車が来ないかヒヤヒヤ
する。和束町の雇用促進協議会の事務所に着き、少しお話した
後、協議会のお二人(中村さん、山森さん)に町内を案内して
いただくことに。
 開発するおもちゃのイメージを練るために、和束町の茶畑
の景観がすばらしい場所をめぐっていただく。公用車の軽で町内
の細い道を登っていくと、どこをとっても美しい景観が広がる。
ところどころに地図を片手に歩く観光の人もいた。

 
和束町の典型的な茶畑の景色

 その後、和束町で「宮さんの木工房」という工房を開いている
宮村さんという方の工房へ。宮村さんは、雇用促進協議会のメン
バーや地元の材木会社の方などで結成された「和束の森探検隊」
(和束の林業復興と木材事業起こしを担うボランティア組織)の
一員だそうだ。ふだんは糸鋸で顔写真などを精緻に切り抜いた作
品を作られている。
 宮村さんの工房を失礼して、次は「和束の森探検隊」の拠点と
なる施設「木工体験施設・茶房 桶力(おけりき)」に案内して
いただく。ここの一員であり、木のこと全般で支えておられる
「北午木材」の北さんを交えて、いろいろと説明をいただいた。
少ない人材でここまでよくやってこられたなあと感心する。もち
ろん木の事業はまだまだ出発点であるらしいが・・。

  
木工体験施設「桶力」

 私が関わる事業の詳細はまだここには書けないが、すこし長い
おつきあいになるだろうと思う。町も小さく、事業規模も小さい
だけに「顔の見える」おつきあいをしながらいい提案ができれば
いいなあと、帰りの車の中で思った私だった。もちろん、本業の
ほうがかなり忙しくなっていて、夏に向けてお尻に火がついた状
態なので、これだけにかかっておれないのがつらいところ・・・。


2016年5月23日(月)
フィールドオブクラフト倉敷2016

 年ぶりの初夏の倉敷へ。今年で初回から数えて11回目
の参加となる「フィールドオブ倉敷」に参加するためだ。ここ何
年かは、「ワークショップ」ブースでの出展が続いている。子ども
たちが飛びつく工作を用意するブースとして、まあ私の役割かな
と続けてきた。

 
今年もいいお天気に恵まれた

 年々来場者が増えているので、私のおもちゃ作りブースも、開催
前から親子が並ぶ。土曜日だけで持っていったキットの5分の3が
無くなり、あわてて次の日曜日のぶんを残してストップをかけた。
日曜は、午前中で9割くらいの量が出てしまい、午後のぶんは大変
心もとないことに・・。受付に立っていただいたFOC(Field of 
Craft)実行委員の多曽田さんが「すみません。もうキットが無くな
ってしまいまして」と何度もお客さんに頭を下げていただくことにな
り、申し訳ないことをした。今回の題材は「ミニ観覧車」「ゴム動力
ボート」「マウスボカン」の3種。観覧車が一番人気だったが、一方
でゴム動力ボートが男の子に大人気。ただ、ボートは用意数が少なか
ったので、「ごめんな、もうキットが無くなってしまって」と言うと、
半分泣きそうになっている子もいて、『来年もし出るなら、ボートを
たくさん持ってこよう』と思った私だった。


 常に満員状態であわただしい2日間だったが、日曜日は午後2時すぎ
には完売してしまい、私はフリーになった。美観地区の裏通りなど、お
店がいろいろある通りを少し歩いてみる。倉敷で製造されている「カモ
井」のマスキングテープ(MTブランド)の専門店があったので入って
みる。多様な模様のテープがあり、10種ほどを購入。ワークショップ
でこのテープは活躍するのだ。

 今回も前日の金曜日から倉敷に「前のり」し、その夜は、おもちゃ作
家の大先輩・小黒三郎氏のアトリエで、同じく作家仲間の若林さんとで
ささやかな「前夜祭」。今回は木工作家の佐藤康司さんも参加され、4人
でおおいに盛り上がった。
 

2016年5月15日(日)
ウクレレ

 夏の爽やかさが1年で一番好きだが、そろそろ
暑くなりつつある。いい季節っていうのはいつも短い。

 今日、ウクレレを買った。以前、キットのウクレレを
作って弾いていたのだが、やはり音が悪い。チューニング
もすぐ狂う。フィレットが高すぎて押さえるのがしんどい・
などなど不満がつのっていた。そこで、楽器屋さんに行って、
あまり高くないものを購入。そんな普及版程度のものでもキット
とは違い、格段にいい音がする。



 「道具はいいものを最初から使ったほうが上達も早い」と
いう人もいる。たぶんそれは正しいんだろう。でも、私は、
今の仕事をやり始めた時、笑われるだろうけど、糸鋸は「プラ
モデル」の電池で動くやつだった。それで素麺の箱のふたなどを
切ってパズルなんかを作ってみたのが最初。当然1カ月ほどで
それに物足りなくなり、卓上型の糸鋸盤を買うことになるのだが
・・・。でも私は「物足りなくなる」ということにけっこう意味
があると思っている。最初からいい道具を揃えて、「さあ作ろう」
と理想的な形でやり始めるのは、なんか「形から入る」ような気
がしてどうもしっくりこない。「作りたい」「弾きたい」がまず
あって、どんなにチープな道具であっても、手近な道具でまずやり
倒してみる・・物足りなくなるまで。「ボールが無くて新聞紙を丸
めて蹴ってでもサッカーをしたい」というのと同じ。
そうすると、次の、少しいい道具になったときの感動が違う。なに
がいいのかがわかる。
 しかも、チャチな道具なのにとてもうまいとかのほうが「弘法筆
を選ばず」でかっこいいような気がするというのもあったりして・・。

 でも、結局そういうのはただの貧乏性なのだけかもしれない。


2016年5月10日(火)
ゴールデンウィーク後半

 月6日には長男夫婦が帰ってきたので、夜は
皆で外食。蹴上にあるウェスティン都ホテルのディナー
バイキングにでかけた。1泊だけして長男夫婦は帰って
いった。
 ゴールデンウィーク最後の8日、京都府の南部にある
和束町というところに車ででかけた。住んでいる宇治市を
南下して城陽市をすぎ、宇治田原市に入る。そこから更に
山道にはいって20分ほど走るとようやく和束町に着く。
 「和束茶」としてお茶の産地で有名なところだけに、周り
の山肌はほとんどすべて茶畑。山に囲まれた典型的な日本の
里山の風景が美しいところだ。鉄道が通ってなくて大きな幹
線道路も無い不便なところにあるので、なんか隔絶された箱庭
のような雰囲気がある。

 
新茶を積んだあとの茶畑。黒いネットをかけるのは「苦味」を出すためだという

 和束茶カフェという観光施設で「茶源郷マルシェ」というの
をやっていた。地元の方手作りのホットドックやおにぎりで
昼食をとる。食後、近くの小高い山の上にある「天空のカフェ」
という茶室まで登ったり、町を散策して茶畑の広がる風景を
楽しんだり・・。歩いていると小さなホームセンターを発見した
ので入ってみる。ホームセンターにあるべき道具類、材料類は
もちろんのこと、食料品や服まで売っている。小学校とか郵便局
とかコンビニとかそういう施設は町に一つずつしかなく、なにも
かもがこじんまりとしていて、なんか「可愛い」町なのだ。
 実は、この春から、この和束町の雇用促進協議会の方が
私のところに相談に来られ、あるプロジェクト(木製品の開発
など)の依頼を受けたのだ。それまで、和束町という名前は、
申し訳ないが「聞いたことはあるなあ」という程度で、どの辺に
あるのか、どんなところなのかなど何も知らなかった。そこで、
まずは遊びに行ってみたわけ。とてもいいところだった。今後
の関わりが楽しみである。
 和束茶の新茶を買って帰った。(宇治でも新茶は前に買ったのだが)
80℃くらいにさましたお湯で入れる新茶はまろやかでとてもおい
しい。

 
 

2016年5月4日(水)
麻耶山へ

 連休はとにかく毎日出かける。4日は神戸の
麻耶山を登りに行く。といっても700m級の山な
ので下から全部はちょっとしんどい。麻耶山ケー
ブルに乗って、「虹の駅」で降り、そこから山上を
めざすことにした。ケーブルで「ズル」をしていると
はいえ、石段がずーっと続く登りはとても長く、か
なりしんどい。いいお天気に恵まれただけに、汗
だくになってハアハアいいながら登る。約1時間で
ようやく山上の「ロープウェイ・星の駅」に到着。
ここは「掬星(きくせい)台」という広場になっていて
眼下に市街地が見渡せる。先日の蓬莱山と違って
かなりヘトヘトになって登ったのでお弁当もいいご
褒美。

 
遠くには大阪南港のWTCビルもかすんで見える

 下りは、乗り物には乗らず、「青谷道」というルート
をどんどん下る。歩いて下るとかなり長い。1時間半
はたっぷりかかってやっとJR灘駅に到着。足がもう
棒になりかけている・・。
 灘駅から元町まで電車に乗り、神戸の街中へ。歩く
のがもうしんどいくせにショッピングしたりしてしまう。
南京町(中華街)に行くと人がいっぱい。すでに夕方に
なっていたので、少し早目の夕食で、中華街の店へ。
飲茶セットを軽く食べ、帰路につく。