Mtoys日記       
<< | 次のページ>>前のページ | >>
2016年12月7日(水)
MBS「ちちんぷいぷい」に出演

 中継での出演は初めてだった。MBS毎日放送(関西の4チ
ヤンネル)の「ちちんぷいぷい」という番組。お昼すぎの情報バラエ
ティーとして長く続いている番組だ。長寿番組からのオファーなので
光栄なお話である。

 これまでの出演は収録ばかりだったのだが、やはり生中継は、中継
車が来たりしてケーブルをいろいろと外から入れたり、スタッフも
20人くらいいたり・・ずいぶん大層な感じになる。それにリハーサ
ルはやるものの、本番は一発勝負だし・・。まあ素人の私は自然体で
やるしかないのだが。
 毎日放送の河田アナが「水曜生中継」というコーナーで、クリスマ
ス前のおもちゃ工房にやってくる・・という内容。我が家のリビング
も映るので前日に妻と一緒にかなり片づけたり掃除したり・・・悲し
き一般人の悪あがきをした。(結果、なかなかきれいな部屋に映って
いたように思う。)
 私のおもちゃの代表的なものを5〜6点紹介して遊び方などを河田
アナとやりとりさせていただいた。スタジオとも生でつながっている
ので、スタジオの出演タレントの皆さんからの質問も受け答えさせて
いただいたりした。


MBSのイケメンアナ河田さんと。

 いつもそうなのだが、私のおもちゃは動きが肝心というところがあ
るので、テレビの動画だとよく伝わるのがありがたい。スタジオのざ
こば師匠から「お弟子さんはとらないんですか?」という質問をいた
だいたのだが、「希望者があったりもするんですが、私ひとりで手一
杯なので・・」となんかよくわからない答えをしてしまった。考えれ
ば『手一杯だからこそそういうお手伝いの人がほしいのではないのか
な』とも言えるので、なんか変な答えをしてしまったな・・咄嗟の受
け答えって難しいなあと思った。

 録画した画面の自分を見るのはどうも恥ずかしい。しかも、やはり
老けたなあ・・と自覚させられもする・・。まあええけどね。
 

2016年11月13日(日)
紅葉の東山周辺へ

 ノコ盤を購入。これで厚板の挽き割りが楽になった。
また、木馬のシーソー部のような厚板の曲線切りも楽に
きれいにできる。やはり、機械1台で能率がかなり違って
くるのを実感。オーストラリア製の機械らしいのだが、なか
なか堅牢で各部の作りがしっかりしている。デザインもきれ
いだ。まあ、小型(10インチ)なので挽き割り高さはそんな
に高くないのだが。


 本日の日曜日は、いつもの京都1周トレイル東山ルート。
蹴上から登って、いったん南禅寺の奥の院のあたりに降り
そこからまた少し登る道に入ったとき、外国人の夫婦から声
をかけられた。60代後半から70歳くらいの白人夫婦。英語
で「Whereナンゼンジオクノイン?」と聞いてくるので「オクノイン
This place」と教える。どうやらこの道の先はどこへ行くかを
聞きたい模様。ここを登って降りるとと哲学の道に降りられること
を伝える。ちょうど我々も同じルートを行くつもりだったので、
先に歩きだす。
 50mほど離れて彼らも歩いてくる。妻が「大文字山に登る
道との分かれ道で教えてあげんと間違って大文字のほうに行って
しまうんちゃう?」言うので、分かれ道で少し待つ。高齢のお二人
なのでちょっと遅れているみたいだが、ほどなく見えた。
 そこで道を教え、また出発。新島襄・八重の墓のあるところ
に出ると紅葉がきれいで、写真を撮る。するとその人たちも追い
ついて、「ビューリフォー!」と同じく写真を撮りだす。気をき
かして「Take a picture?」と言うと、喜んでくれてお二人で並ぶ
ので、彼らのカメラでパチリ。すると、返礼として私たちも私たち
のカメラで撮ってくれた。束の間の交流だが、単語を並べただけの
ような会話がけっこう通じて、楽しかった。


 山を降りて、永観堂に向かう。ここも紅葉の名所といわれる
ところ。かなり色づいてきていて、観光客がいっぱい。 山歩き
をしてきたから気持ちがリラックスしているが、こういうところ
だけに来てうろうろしたら疲れるだろうな・・・と思う。

2016年11月6日(日)
茶源郷まつり

 てもいいお天気になった5日の土曜日、京都府南部の
和束町の大きなイベント「茶源郷まつり」へ。
 お茶に関するブース、食のブース、アート、音楽、MTB
(マウンテンバイク)体験、茶畑ツアーなどなど、年に一回の
和束町最大のイベントだ。ここの中の「こどもの茶源郷」の
コーナーに、木に関するいろんなブースも出る。丸太切りと
か木の魚釣りや積み木、モノづくりなどなどを「和束の森探
検隊」の方々が担当する。その一角に、今回、私のデザイン
した木のおもちゃキットの制作体験コーナーもできた。雇用
促進協議会の方がキットの紹介と制作指導を担当してくださ
る。私はお手伝いとして参加。開始直後から親子連れがたく
さん見に来てくれて、制作体験(「軽トラ」か「キジ」かを
選んで作れる。)も次々にやっている。用意したキットが土
曜日だけでなくならないように(明日の日曜日も茶源郷まつ
りはあるので)予約人数を調整しなければならなくなった。

 小学3年くらいの女の子が一人で「軽トラ」を作っていた。
「弟にあげるから、角を危なくないようにまるくしてんねん」
と言ってた。どうやら保育園に通う小さな弟用に作ってあげて
いる様子。やさしいお姉ちゃんだ。できあがったトラックの上
には「〇〇くん保育園がんばって」とマジックで書かれ、荷台
には「わずかちゃ(和束茶)」と書いてあった。

 お昼は、食のブースで「茶そば」と「地玉子の卵かけごはん」
のセットを食べた。なかなかうまかった。
 私はお手伝いなので、べったりブースにいなくて、周りのブー
スをぶらぶらと覗いてお話をする。少し、和束にも知り合いが
できたので、そういう会話も楽しい。和束に移住して仏師の仕
事をしている30代くらいの方がいて、少しお話する。
 今回、私がデザインしたキットを紹介するため、和束の森のこと
からおもちゃ開発までを絵本仕立てのストーリーにしたパンフレッ
トを雇用促進協議会が制作した。文章は雇用促進協議会の担当者の
女性で、絵は、その仏師の奥さんが描いてくださった。(イラスト
や創作絵本を手掛けておられる方なので依頼されたようだ。)試作
のコピーを見せていただいたが、やわらかい感じできれいな絵本に
なりそうで、楽しみだ。

 夕方近くになり、暗くなる前に山道を越えようと、早めに失礼
することにした。

2016年11月3日(木)
はらっぱ祭

 が前後するが、10月29日は、地元・宇治市で
障がい児支援施設を運営するアジール舎さんのイベント。
アジール舎の事業も、幼児の発達支援・ころぽっくる、小
中学生の放課後等デイサービス・はらっぱ、学習支援・ア
ジール親子塾、子ども発達相談支援室・ぴりか、子どもの
居場所フリースペース・すぷりんぐ、と多岐にわたってい
る。発達面で気になる子、集団になじみにくかったり、は
ずれがちな子どもたちなど、あらゆるニーズ応える事業
展開をめざされている。そんな中で、主に「はらっぱ」に
通う子どもたちを中心とした秋の「はらっぱ祭」が29日
に催され、そのプログラムの一部にMtoysのおもちゃで遊
ぶ時間が企画された。私は、16〜7点のおもちゃを持ち
込んで、数十名の子どもたちと一緒に遊ぶ時間を過ごした。

 コーナー時間は40分ほどだったのだが、わいわいと
夢中になって遊ぶ子どもたちの間を回っていると、あっと
いう間に時間が来てしまった。私のおもちゃは、「飛んで
キャッチ」や「のせっこ」などの「チャレンジして成功さ
せる」おもちゃがあるので、そこらじゅうで「なあなあ見
て見て!ここにくっついたで」とできたことを見せにくる
子たちが次々と現れる。「おっ!すごいなあ」と共感する
と満足そうに笑って、また次のおもちゃに挑戦するのだ。
一方では、「トンネルキューブ」や「メイズ」などの「構
成系」おもちゃにはまって、じっくりとコース作りに取り
組む子供たちもいる。


 こういう光景を見ていると、自分の作品であるなしに関
わらず、「木のおもちゃってすごいなあ」と思う。流行りの
キャラクターが描いてあるわけでもないし、電気仕掛けで
動くわけでもない。単純な木片を組み合わせたり、転がし
たり、たたいたり・・・といった操作で生まれる遊びに子ど
もたちは夢中になる。それは、なんらかの「障がい」を持っ
た子どもたちも同じであり、遊ぶことによって発揮されるこ
とや取り戻すことがいっぱいあるような気がする。
 アジール舎を主宰する亀口さんも、こうした木のおもちゃ
の特性を理解して、取り入れてくださっている。


 

2016年10月30日(日)
和束町のセミナー2回目

 も深まり、朝晩はずいぶん肌寒くなってきた。
今日30日、前回に続いて二回目の和束町でのセミナー
をさせていただいた。
 和束町で商品化をめざす木製玩具キットの試作品
を体験的に作っていただく講座だ。私がデザインした
キットのひとつ「茶畑の芽運びゲーム」を作っていただ
くことにした。これは、茶畑の間を、荷物に見立てた玉を
持った人形を移動させ、うまくゴール地点まで運ぶゲーム。
人形の下部には強力なマグネットがついていて、台の裏
から対極のマグネットで操作する。お茶の町和束町らしさ
を追及して生まれた玩具だ。


 今回はセミナーの場所を町内の木工体験施設「桶力」
に移し、木工道具や機械を使っての作業。ふだん趣味で
ここ桶力で木工作業している方も交じっていて、「勝手知っ
たる」という感じで機械のセッティングなどをされていた。
 お昼をはさんで、塗装作業などもこなし、皆さん、茶畑
らしくなってくる。

 今回開発した木のおもちゃキットの中には、「軽トラック」
のおもちゃもある。日本の里山には定番の乗り物である「軽
トラ」だ。普通のトラックではなく軽トラのおもちゃもちょっ
と珍しいと思う。5種のおもちゃは和束町にみられる動物や乗
り物風景などをモチーフに、動きにアイデアのあるユニークな
ものばかりだ。何とか製品化できればいいのだが・・・。まだ
まだ事業化への先行きは未知数。
 11月5日〜6日と、和束町最大のイベント「茶源郷まつり」
が開かれるので、そこでこのキットの一部もお披露目される。
訪れる親子に体験工作していただくブースを和束町雇用促進
協議会も考えておられるようだ。私ものぞきに行って、少しお手
伝いするつもりではある。
 もう何度も通うことになったこの和束町、行くたびに、茶畑に
囲まれたのどかな風景に癒される。行き帰りの山道も少し慣れて
きたし・・。


2016年10月16日(日)
和束町でセミナー

 林を活用した教育プログラムの担い手育成」と題
したセミナー。ここんところ私が関わっている京都府南部の
和束町の取り組み。(雇用促進協議会主催)本日の16日は
私が講師の番。

 人数限定のセミナーなので、少人数の方を相手にまずは
おもちゃのお話。私の経験談やおもちゃ論などの拙い話を
お聞きいただいた。話だけではしんどいので、途中、私が持
参した木のおもちゃ作品を紹介して遊んでいただく。これだ
けは大人も子どもも笑顔になる。(子どもは今日はいないん
だけど)
 30年もこの仕事をやっていると、お話したいこともいっ
ぱいあって、午前の部2時間はなんかあっという間だった。
(聞いている方も「あっという間」だったかどうかは保証の
限りではないが・・)
 木のおもちゃで林業振興や町起こしの糸口に・・という大
きな方向性にはおおいに同意しているし、おもちゃ作家とし
てうれしいことだ。ただ実際に杉、ヒノキという針葉樹が、
木のおもちゃに相応しい材であるかどうかといえば、かなり
難しくなってくるというお話もさせていただいた。そういう
意味からも今回のここの開発製品は、体験施設やイベント用
の木のおもちゃ工作キットになったわけだが。あと、このよ
うな事業では「木育」という言葉が推進の合言葉になってい
るけれども、なんか全国的にスローガン的になっている。
「木のあたたかみ」とか「地産地消」とか耳障りのいい言葉
で成果が喧伝される。それはすばらしいことだが、木のおも
ちゃを長年作っている作り手としては、実際にできているそ
ういう開発製品のクオリティー(おもちゃとしての本当の面
白さや斬新さ、オリジナリティーなど)を更に大事にしてい
くべきなんじゃないかな・・というような、少し辛口のお話
も交えて語らせていただいた。

 午後は座学ではなくて、この間に開発している木のおもち
ゃキットの2種の試作品を人数分用意したので、実際に作っ
ていただいた。
これは皆さん楽しんで取り組んでおられた。このセミナーを
通じて、本来は、このような木のおもちゃ事業を担う人材が
でてきてくれることが雇用促進協議会としての目標だそうだ
が、まだ、道半ばという感じ。ただ、こうしてプレゼンテー
ションを続けることは決して無駄ではないだろう。「ものづ
くりをしたい」「木の事業にかかわりたい」という人(特に
若い人)は潜在的にはたくさんいるはずで、提案やタイミング
がうまくマッチングしていないだけというふうにも思える。私
としては、興味を持っていただけるような提案の中身に努力す
ることしかできない。もちろん仕事として関わっているのだが、
なんか、この先も見届けたいなあという思いである。
 (次回のセミナーは10月30日にやらせていただく。)