Mtoys日記       
<< | 次のページ>>前のページ | 
2022年6月27日(月)
京都おもちゃばこフォーラムが再開

 年ぶりの再開だった。もう26年続いている
「京都おもちゃばこフォーラム」。コロナ禍で2
020年、2021年と休止していた。
 このおもちゃばこフォーラムは、これまでこの
HPで何度も紹介しているのでご存じだとは思うが、
「おもちゃ漬けの1泊二日」のイベントで、私もス
タッフの一人になっている。京都の旅館やホテルを
借り切って、約100人ほどが、おもちゃ作りなど
のワークショップ、変わったおもちゃのフリーバザ
ール、プロの人形劇やジャグリングなどのライブシ
ョー、おもちゃ作家の手ほどきによるワークショッ
プ、フロア全体に手作りおもちゃ教室のミニコーナ
ーが何十ブースもできるおもちゃまつり、子どもと
遊びについての講演などなど、泊りがけで楽しむこ
とができる。泊りがけなので、深夜もいろんな輪が
できて、ボードゲームや伝承あそび、子育て談義な
どの交流も盛り上がる。
 今年は、児童書作家の杉山亨さん(おもちゃばこ
フォーラムの提唱者でもある)のワークショップが
皮切り。
「新しい双六を作ってみよう」というテーマで、4人
で1組になって相談してそれぞれのアイデアを形にし
ていく。参加者どうしの交流にもなるわけで、伝統的
な双六というゲームを解きほぐして、再認識するとい
ろいろと発見があるのだった。
 その後、フリーバザールには私も出店しているので、
Mtoysの定番おもちゃを参加者に遊んでもらう。私自
身も他のブースにでかけていろいろと面白いおもちゃ
や書籍などを買ったりする。ここでしか買えないもの
も多いのでついつい買いすぎてしまう。おもちゃばこ
の若手スタッフでもある木彫作家のささきゆうなさん
も出店していたのでうさぎの人形を購入。(孫へのプ
レゼント)ほかにも、楽しい駄玩具やカードゲームな
ども購入。
 夕食はけっこう豪華版だった。夕食後は大広間でライ
ブショー。今回は、児童書作家杉山亮さんの「ものがた
りライブミニ」と、「渡辺あきらのパフォーマンスショ
ー」の2本立て。落語のような軽妙な語り口の杉山さん
の創作ものがたりと、プロのジャグリングだ。どちらも
見ごたえがある。皆でずいぶん盛り上がった。まさに
ライブの醍醐味。
 夜はまだ長い。子どもたちはもう寝る時間だが、その
後9時半からは、作家が手ほどきするワークショップで、
私も担当する。今回は「ラリー」というMtoys定番玩具を
キット化したものを作っていただいた。
 ワークショップが終わって10時半。久しぶりにあう
方々と膝突き合わせてじっくり話す。気が付くと12時
前になっていた。
若いころはまだまだ起きて遊んでいたが、最近は早め
に就寝。

 翌朝は、6時半ごろ起きて旅館の周りを少し散歩した。
今回の宿「然林房」さんは、京都市北区鷹峯というか
なり北部で、山に近いところにある。
 おもちゃまつりがスタートし、私のブースでは、今年
は、手裏剣をピュッと投げる忍者のおもちゃを用意。た
くさんの参加者が作ってくれた。おもちゃまつりは午前
中いっぱい続く。
 昼食後、最後のプログラムは、京都宇治にある木のお
もちゃショップ「キッズいわきぱふ」を経営する岩城さ
んのお話。
今回は「子どもの主体性を育む大人の関わり」と題した
お話だった。
  すべてのプログラムを終え、参加者が帰っていく。
また来年の再会をお互いに期して見送る。こうして楽しい
2日間が過ぎていくのだった。
 おもちゃばこフォーラムでやる遊びは、基本的に「遊び
の原点」といえるものばかりであり、創作的なもの、伝承
的なもの、体や頭を直接使うアナログ的なものなどが中心
である。そういう中に木のおもちゃでの遊びも含まれるし、
工作や折り紙やあやとりやコマ回しなども含まれる。基本
的には流行にはあまり関係ないし、ノンキャラクター(ア
ニメやテレビやゲームのキャラなどは扱わない)が基本で
ある。これは特に取り決めたことでもないのだが、子どもに
とって本当に大事な遊びとは何かということを考えていく
中で自然とそうなってきたのだろう。
 会場には、保育士さん、子どものための施設などの方、
教員、おもちゃの流通などに関わる方、研究者など、子ども
と遊びについての「プロ」も多い。そして普通に親子、若
者などもたくさん参加してくれて楽しんでいる。

 今回、2年のブランクを経て、再開するかどうか、運営
担当のNさんも相当悩んだらしい。だって100人近くの人が
一つの旅館でワイワイやる「密」なイベントなのだ。でも、
オミクロン株になり、重症化自体がほとんどなくなり、マ
スクもシチュエーションによってははずそうという流れに
までなってきた現在、Nさんも「やれる!」と判断したの
だろう。
英断だったと私は思う。今年の申し込みが解禁になったと
たん、Nさんのところには申し込みが殺到し、電話が鳴りや
まなかったという。『皆さん自粛には飽き飽きしてたんだ
なあ』と個人的に感じた。
 そして、本番の蓋を開けてみれば、みなマスクはしている
ものの、なんの不安もなく、ワイワイと普通に楽しめたのだ。
コロナ禍の過剰な対策に批判的な私ではあるが、実際にこう
いうイベントをやるにあたっては少し心配もなかったわけで
はない。世の中、マスコミなどの影響で実態以上にコロナを
未だに怖がっている人も多く、こういうイベントも敬遠され
るのではないかという心配だ。でも何も起こらなかったのだ。
普通にやれたのだ。
 ある種の感慨があった。

2022年6月5日(日)
布引ハーブ園

 6月の日曜日、いつもの友人たちと神戸方面
にでかけた。地下鉄の新神戸駅から布引の滝まで
歩き、さらに布引貯水池へ。そこから小さな神社
の階段を登り、更に急坂を登るとハーブ園の一番
下の入り口に着く。そこからはきれいな花のガー
デンを見ながら山頂へと上がっていく。

 
友人のうち3人は自力で登るのはしんどいとい
うことでロープウェイで先に山頂駅に着いている
ので、山頂で落ち合う。山頂にはレストランもあ
るのだが人がいっぱい。各地の人出も本格的に
なってきているようだ。しょうがないのでホット
ドックだけ食べて、ロープウェイで下山。ふもと
の新神戸から延々とあるいて元町の中華街へ。そ
こでようやくおいしい中華を食べて一息ついた。
中華街もずいぶんひさしぶり。適当にはいった店
だったがはずれなくうまかった。
暑くもない初夏のさわやかな1日だった。

2022年5月23日(月)
3年ぶりの倉敷

 月20日の金曜日の午後、京都を出発して
倉敷へと車を走らせる。仕事で遠出するのは
3年ぶり。倉敷で3年ぶりに開催されるフィー
ルドオブクラフト倉敷に参加するためだ。
 夕方に倉敷入り、ホテルにチェックインした
後夕方の美観地区を散歩。絵に描けそうな写真
がいくつか撮れた。


 翌日は朝から私が担当する木のおもちゃ作り
のワークショップの準備。10時の開始時間に
はたくさんのお客さんが詰めかけてきた。皆さ
んこういうイベントを待ち望んでいたのだろう
と思う。
 ワークショップのブースにもたくさんの子ど
もたちが来てくれた。息つく間もなく参加者の
指導に追われていると、『ああ、この感覚久し
ぶりやなあ』という思いが沸いてくる。こうして
普通にイベントができる喜びをじわじわと感じた
のだった。
 午後には新幹線で来た妻が合流し、受付など
を担当してもらう。
 FOC(フィールドオブクラフト倉敷)のスタ
ッフといろいろ話したが、皆さん本音としては「
もうそろそろ普通の暮らしに戻っていいんじゃな
いか」という感覚を持たれているようだった。い
つまでもコロナ禍を引っ張るマスコミや政府の思惑と、
市民の感覚とはだんだん乖離してきているのでは
ないだろうか?オミクロン株になって重症化がほ
とんどなくなり、ただの風邪といっても差し支え
がないほどの現状を見ればそう感じるのが自然と
いうものだ。本当にリスクのある人が守られて、
発症したらどこの病院でも普通に診療が受けられ
るようになれば、もうあらゆる規制は撤廃してい
いと思うし、ワクチンも本当に必要な人だけが希
望制で受ければいいのではないか?(ワクチン接
種後死者1600名、それ以上のたくさんの深刻
なワクチン後遺症のほうが問題だ)
 
 ワークショップには、「幼稚園のころ参加して作
ったおもちゃがまだ家にあります」と言ってくれる
親御さんもいて、小学生になったその子はまた新た
なおもちゃにチャレンジしていた。このFOCもす
でに17年目。私は初回からかかさず出展参加して
いるのでこうして何度も来てくれる方々に出会うう
れしさもある。

 二日間の日程を終え、帰路につく。(帰りは妻を
乗せて)渋滞もなくすんなり帰れたのであまり疲れ
なかった。

 

2022年4月27日(水)
リタイヤしていく友人たち

 4月中旬の土日、名古屋へ。東山動物園で
長男一家と合流。久しぶりに孫たちに会う。
動物園も普通の人出で、もうすでに人々が
「外出自粛」するといったことが意味のない
ことであるということが定着しつつあるよう
に思えた。翌日、長男一家と郊外のららぽー
とに一緒に買い物に出かけたが、ここもすご
い人出だった。


 先日はいつもの三家族で集まっての会食で
いよいよもう一人が非常勤の教員もやめて完
全リタイヤとなったことを聞く。これでうちを
のぞいての2家族は完全隠居生活だ。(うちは
妻も保育士を退職してから、障害児の療育施設で
正職員として親御さんの相談業務をしているので
二人とも現役だ。)
 毎日が休日ってどういう感じなのだろう?忙し
くて追いまくられている時はちょっとうらやまし
くもなる。
 でも、だいたい30数年前に教員をやめてか
ら基本的には何にも縛られない自由業でやって
きたのだから、もともと自分で「今日は休みに
しよう」と思えばできる立場だったのだ。だから
リタイヤのありがたみがわからないのかもしれな
い。ただし、若い時のほうがそういう自由を満喫
できたが、年を経るにつれて納期に追っかけられ
る暮らしが常態化してきた。平日にフラフラする
ことなんかめったにできなくなってしまって久し
い。
 まあ、だからこそ休日の山歩きがいいリラック
スになる。ありがたいことにおもちゃの発注はと
ぎれないので、しばらくはやはりこういうメリハ
リのある暮らしを続けていくことになるのだろう。
そのほうが健康にはいいのかもしれないし・・。


2022年3月15日(火)
ルーティーン

 週ルーティーンのように同じ山を歩いて
いる。京都市営地下鉄御陵駅前に車を停めて
そこから疎水方面に向けて歩き、山に入る。
途中で道を外れて、あえて急坂の登り道を一気に
登る。上の平たいところに出て、そこでお昼。
その後、いったん下り、山中の道を山科方面
へ。もう一回登り坂があるのでここを少しハア
ハア言いながら登る。峠を越えるとあとは林の
中の平たい道が続く。そのうち人家などが
でてきて毘沙門堂に着く。

そこからは住宅街を
歩いて山科駅へ。山科駅前のスタバか志津屋
でちょっとコーヒーを飲んで休憩。地下鉄で1駅
御陵駅まで戻って、車で帰る。このパターンばか
りをここのところ繰り返している。もうこのルート
は自分ちの庭のような感じになってきた。同じと
ころばかりで何が面白いの?と聞かれたら答に
窮するのだが、まあ、同じコースをジョギングして
いるのと似たようなものかな。適度な負荷がある
コースとして今の我々夫婦にはちょうどいいのだ。
この前、このルートで弁当ガラを入れたエコバック
をなくした。次の週に歩いていると、山の中の看板
に誰かが引っかけて置いてくれていた。無事に
エコバックは戻ってきたのだ。なんかうれしかった。

2022年2月16日(水)
アールブリュット

 ールブリュットという言葉がある。既存の
芸術の系譜や美術教育の影響などとは無縁の芸術と
いうことらしい。
 滋賀県立美術館でやっている「人間の才能」
副題:生きることと生み出すこと  という展示
を見に行った。ジャンルとしては「障害」を持つ
人のアートということなのだが、視点としては
このアールブリュットの芸術であるということだ。
 「根気」という言葉で表せないとても緻密な作業
の繰り返しで作り上げていくドローイングやペー
パーアートなど、見ごたえのある作品がたくさん
あった。毎日施設で一日中作品に取り組む人たち
のビデオも上映されていて、まさに「生きること
と生み出すこと」が一体となった活動の様子が
わかる。製作者にとって見えている世界、感じて
いる世界が垣間見える気もするし、全然見せて
もらえない気もする。でも見るものを拒絶するかと
いえば決してそうではなく新鮮な感動をもらえる。
 いろいろ触発された展示だった。


 滋賀県立美術館は大津の近くの瀬田というところ
にある。近くには龍谷大学の瀬田キャンパスもある。
広い公園のなかに美術館、図書館、埋蔵物研究所
などがあり、散策するのにもいい環境だ。その日は
あいにく雨だったので美術館に直行して帰っただけ
だったが。